【データ】ワーケーションに関する調査 日本旅行


経営者の約半分が導入に興味 自治体の不安は受け入れ環境

 日本旅行はこのほど、国内最大級のワーケーション・プラットフォーム「Well being∞」を運営するWe’ll―Being JAPAN(ウェルビーイング・ジャパン、本社・東京都中央区)、人事評価制度構築、支援サービスを手掛けるあしたのチーム(本社・東京都中央区)と共同で、経営者、会社員、自治体職員を対象としたワーケーションに関する調査を行った。それによると、会社経営者の約半数がワーケーション導入に興味があると回答。ワーケーションを受け入れる自治体の職員は、ワーケーションに対応した環境の整備が難しいと認識している。

【経営者に対する調査】

 観光地やリゾート地での休暇中や旅行中に、仕事に関連する業務や会議を行ったことがあるかどうか聞いたところ、「頻繁にある」が17.6%、「何度かある」が30.0%と、約半数が行っていることが分かった。このほか「あまりない」が22.6%、「一切行わない」が29.8%。

 観光地やリゾート地で仕事をするワーケーションの制度について、自社での導入に興味があるかを聞くと、「非常に興味がある」が20.4%、「少し興味がある」が30.0%と、半数以上が前向きな姿勢を示した。このほか「あまり興味がない」「全く興味がない」がともに23.8%、「既に自社で導入している」が2.0%=図1。

 「非常に興味がある」「少し興味がある」と回答した人に、実際に自社で導入する場合、どのような課題があると思うか聞いたところ(複数回答)、「休暇中の仕事の適切な評価が難しい」が71.4%、「休暇中の業務の勤怠管理が難しい」が70.5%、「仕事環境の整備が難しい」が70.5%と上位になった。以下、「きちんと仕事をしているのか不透明になる」が66.7%、「その他」が19.0%、「課題は一切ない」が14.3%=図2。

 自由回答では、「セキュリティ面が課題」「集中して仕事がこなせるか」「やれる人とやれない人の不公平感」などが挙がった。

 ワーケーションに「非常に興味がある」「少し興味がある」と回答した人に、ワーケーション導入のメリットを聞くと(複数回答)、「家族との時間やプライベートな時間の確保がしやすくなる」が58.3%、「リフレッシュ効果で生産性向上が期待できる」が50.9%と半数以上を占めた。以下は「長期休暇が取りやすくなる」45.4%、「社員のモチベーションが向上する」43.6%、「社外への働き方改革のアピールができる」31.3%、「その他」7.4%、「分からない、特にない」3.1%。

【会社員に対する調査】

 ワーケーション制度について、興味があるか聞いたところ、「非常に興味がある」が23.8%、「少し興味がある」が38.2%。

 「非常に興味がある」「少し興味がある」と回答した人に、ワーケーション制度を実際に自分が利用するに当たっての不安や課題を聞くと(複数回答)、「休暇が結局仕事になる可能性がある」が51.5%、「どこまで勤怠をつけてよいのか分からない」が47.1%と上位だった。

 ワーケーション制度を実際に自分が利用するに当たっての、期待することやメリットは(複数回答)、「リフレッシュすることで生産性が向上する」が47.3%、「家族との時間やプライベートな時間の確保がしやすくなる」が38.9%。

 自分が働く会社で、将来的にワーケーションが導入される確率が高いかどうかの問いでは、「非常に低い」が38.2%、「低い」が30.3%と、低く感じている人が全体の約7割を占めた。

【自治体職員に対する調査】

 地元活性化のきっかけとして、ワーケーション制度の民間企業の導入は期待できるか、との問いでは、「非常に期待できる」が3.6%、「ある程度期待できる」が26.1%と、約3割が期待している状況が分かった。このほか「あまり期待できない」が24.5%、「全く期待できない」が14.2%、「分からない」が31.5%。

 自分が所属する自治体で、ワーケーション制度の受け入れや呼び込みについて、不安や課題があると感じているかとの問いでは、「非常に感じる」が16.7%、「少し感じる」が23.9%と、4割以上が回答している。

 具体的にどのような不安や課題を感じるかでは(複数回答)、「ワーケーションに対応した環境の整備が難しい」が69.3%、「自治体内でどこまでワーケーション制度への対応が必要か分からない」が56.0%と上位を占めた=図3。

           ◇

 調査は8月13~18日(自治体職員調査は14日まで)、インターネットで実施。経営者は323人、会社員は332人、自治体職員(東京、大阪を除く自治体)は330人が回答した。


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