サントリーは12日、ノンアルコール飲料の市場動向について発表した。2021年のノンアルコール飲料市場は、前年比11%増の2570万ケース(1ケース12.66リットル換算)となり、過去最大の市場規模になる見込みだという。
缶(家庭用)と瓶、樽(業務用)の販売構成比を見ると、新型コロナウイルス感染症拡大による影響で20年以降、業務用は縮小傾向。ノンアルコールビールテイスト飲料の市場は、家庭用が9割以上を占める。
成人アンケートでノンアルコール飲料を「飲んだことがある」という回答は56.4%。18年から21年までの推移を見ると成人全体における飲用経験率は徐々に増加している=グラフ1。
ノンアルコール飲料の飲用経験場所については、自宅内での飲用経験率が75.1%と最も高く=グラフ2、新型コロナウイルス感染症拡大後の20年以降大きく上昇している。自宅外(飲食店)が57.0%、自宅外(飲食店以外)が40.8%だった。
ノンアルコール飲料の飲用理由は、月1回以上飲用者で最も多かったのは「健康に気をつけたいから」36.1%=グラフ3。2番目が「休肝日を作りたいから」27.2%。以下、「アルコール飲料と味がそん色ないから」26.5%、「気分転換・リフレッシュできるから」21.4%の順。「生活の中で定期的に飲んでいる人は健康への意識から、あるいはリラックスやリフレッシュを目的としてノンアルコール飲料を飲む人が多い」と同社。
今後、飲みたいノンアルコール飲料を聞くと「ビールテイスト」が75.1%で突出=グラフ4。次が「レモンサワーテイスト」42.6%だった。
サントリーは「比較的若い働き盛りの世代による飲用が顕著で今後の飲用意向も高い」「飲用を最も後押ししているのは、新型コロナウイルス感染症拡大以降、ますます加速している『健康への意識』」と話す。