【データ】「持続可能なツーリズム」に関する意識調査 Airbnb調べ

  • 2021年12月12日

 エアビーアンドビーは11月29日、「持続可能なツーリズム」に関する意識調査の結果を発表した。

世界最大級の旅行コミュニティプラットフォームのAirbnb(本社:米国カリフォルニア州サンフランシスコ、以下:Airbnb、日本語名:エアビーアンドビー)は、英調査会社のエコノミストインパクト社によってアジア太平洋地域の対象9カ国*で実施した「持続可能なツーリズム」に関する意識調査の結果を発表しました。意識調査の結果では、地域全体で「自分の旅行が旅行先の地域社会にポジティブな影響をもたらしたい」という意識が高いことがわかり、日本でも同様の傾向があることがわかりました。
*調査対象9カ国:日本、豪州、インド、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ
​アジア太平洋地域全体の回答者の主なポイント:

  • 非常に多くの人が「経済的および社会的に、地域社会にポジティブな利益をもたらす方法で旅行をしたい」と回答
  • 自分が旅行する先のコミュニティに溶け込み、地元の人々に貢献できるように何が重要かを知りたい、と考える旅行者が非常に多く存在
  • 旅行を取り巻くテクノロジーの進化で、人里離れた地方の旅行先に新しい経済的および社会的機会を創出していると多くが考えている

日本人回答者の主なポイント:

  • 68.6%が、自分にとって「持続可能なツーリズム」が重要であると回答(大変そう思う=26.5%、ある程度そう思う=42.1%)
  • 次の旅行計画をする際に重要視するのは、「自分が費やすお金が、地域コミュニティに良いことかどうか」(45.8%)、「地域の人々にポジティブなインパクトを与えるかどうか」(53.0%)、自分が旅行する際に、地域経済に貢献しているかどうか(54.8%)と、旅行先の地域社会に自分の旅行が好影響を与えるかどうかを考えている
  • 回答者の43.8%が、地方コミュニティの経済的回復は、現在必要なことであり自分がどこに旅行しどのようにお金を使うかは大事なポイントだと考えている
  • 次に旅行をする際に考慮すべき「持続可能なツーリズム」の側面として、自分の旅行が地域社会のオーバーツーリズムなどの問題に加担していないかどうかは、39.2%が重要と回答※当意識調査での設問にある「持続可能なツーリズム」とは、ツーリズムのエコシステムを構成するすべての関係者にとって社会、経済、文化、コミュニティ、環境に関するポジティブな結果をもたらす行動、と定義しています。

【アジア太平洋地域全域の消費者意識調査】
今回の「新型コロナウイルス感染症のパンデミック後のアジアのツーリズム」に関連する意識調査は、アジア太平洋地域9カ国(*)に居住する4,500名あまりを対象に、Airbnbの委託を受けて英・エコノミスト・インパクト社が今年10月に実施しました。

当意識調査によると、コロナ禍で「より旅行の意味を意識する」旅行者が増え、旅行需要が回復しつつある現在、旅行そのものが地域社会の経済機会を増やし、人と人が有意義につながることで多くの人が恩恵を得ることになると考える人が多いことが分かりました。

アジア太平洋地域全体を対象にした当意識調査では、「持続可能なツーリズム」への意識について以下のことが分かりました。

  • 回答者の3分の2以上の人が、「旅行をする際には、旅行先の人々にポジティブな影響を与えることが重要」と述べており、58%がオーバーツーリズムに加担しないことが重要だと述べています。
  • 60%以上の回答者が、多くの地域コミュニティは経済的回復が必要としていることを認識、今後旅行する際には旅行先でのお金の使い方に留意すると答えています。
  • 約60%の回答者が、旅行先の地域コミュニティにとって何が重要で、旅行者はどのように貢献できるか、以前より意識的になるだろうと述べています。
  • 回答者のほぼ3分の2が、地域コミュニティやその地域の文化と有意義につながる方法として旅行の重要性を認識しており、60%は、地域コミュニティに溶け込むことが重要であると考えています。

【日本の消費者意識調査】
アジア太平洋地域全体を対象にした「持続可能なツーリズム」に関する今回の意識調査で、日本の消費者(513名)を対象とした結果を見ると大変興味深いことも分かりました。

回答した日本人消費者のうち、「持続可能な旅行が自分にとってどれほど重要だと思うか」との問いに対し、68.6%が重要と答えており(大変そう思う=26.5%、ある程度そう思う=42.1%)コロナ禍における「持続可能な旅行」への高い意識が伺えます。また、新型コロナウイルス感染拡大から1年半以上が経過した今、「コロナウイルスの感染拡大は、旅行への考え方に大きく影響したと思うか」との問いには、約6割の方がそう思うと答えています(大変そう思う=24.8%、ある程度そう思う=33.5%)。

さらに、日本国内では旅行先の地域コミュニティへの意識の高さが見られます。具体的には、次の旅行計画を検討する際に重要だと思うのは、「自分が費やすお金が、地域コミュニティに良いことかどうか」(45.8%)、地域の人々にポジティブな影響を与えるかどうか(53.0%)、自分が旅行する際に、地域経済に貢献しているかどうか(54.8%)とそれぞれ答えています。また、回答者の45.6%は、「旅行は、普段とは異なるコミュニティや文化に有意義に触れることができる手段であると思う」と答えており、旅行先で体験する普段交わることの少ないコミュニティやその土地の文化に触れることの有意義さを理解していると言えます。

主な問いに対する日本の消費者の回答内容は以下をご参照下さい。(調査項目から一部抜粋)

【新型コロナウイルス感染症のパンデミック後のアジアのツーリズムに関連する意識調査】
Q1. あなたにとって、「持続可能なツーリズム」はどの程度重要ですか?「持続可能なツーリズム」とは、ツーリズムのエコシステムを構成するすべての関係者にとって社会、経済、文化、コミュニティ、環境に関するポジティブな結果をもたらす行動を意味します。(回答は1つ)

  • 非常に重要である  26.5%
  • ある程度重要である 42.1%
  • どちらとも言えない 22.4%
  • 重要ではない    9.0%

Q2. 新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)によって、「持続可能なツーリズム」に対するあなたの考え方は変わりましたか?(回答は1つ)

  • はい    56.1%
  • いいえ   27.9%
  • 意見はない 16.0%

Q3. あなたにとって、「持続可能なツーリズム」の最も重要な側面は何ですか?(回答は2つまで)

  • 社会的な側面–旅行者に新しい社会的体験と有意義なつながりを提供する 44.1%
  • 経済的な側面–地元の人々に公平な経済的効果と収入をもたらす 31.8%
  • 文化的な側面–独自で、ローカルな本物の文化を紹介する 28.3%
  • コミュニティの側面–地元の観光業から利益を得られるように、コミュニティを関わらせて、力を与える 25.3%
  • 環境への側面–環境への悪影響を最小限にする 21.1%

Q4. 新型コロナウイルス感染症のパンデミックが、旅行への取り組み方をどのように変えているかについて、以下の記述にどの程度同意しますか?1は全く重要ではない、5は非常に重要であるとして、各選択肢を1から5までランク付けしてください。(回答は1つ)

  • 混雑していない場所に旅行する可能性が高くなるだろう

1(2.7%)    2(10.3%)    3(28.7%)    4(33.5%)    5(24.8%)

  • 混雑した場所を避けて移動する方法を探す可能性が高くなるだろう

1(1.2%)    2(10.1%)    3(22.2%)    4(36.8%)    5(29.6%)

  • 私は、コミュニティの経済が回復する必要があることを意識しており、私がどこへ旅行して、どのようにお金を使うかを決める上で影響する

1(4.3%)    2(11.9%)    3(40.0%)    4(29.6%)    5(14.2%)

  • 観光客にあまり人気のない田舎の地方に旅行する頻度が増えるだろう

1(5.8%)    2(15.6%)    3(43.7%)    4(22.8%)    5(12.1%)

  • 今後私は、「持続可能なツーリズム」の実践を休暇の予定に組み入れるだろう

1(6.2%)    2(17.3%)    3(37.8%)    4(27.1%)    5(11.5%)

  • 今後はこれまでよりも国内旅行を増やし、国内旅行にもっと予算を配分していくだろう

1(6.2%)    2(14.4%)    3(39.8%)    4(25.9%)    5(13.6%)

  • 地元のコミュニティにとって何が重要なのか、自分がどのように貢献できるのかを以前よりも意識するようになるだろう

1(4.9%)    2(14.8%)    3(40.5%)    4(26.9%)    5(12.9%)

Q5. 「持続可能なツーリズム」に関して、以下の記述にどの程度同意しますか?(回答は1つ)

  • 「持続可能なツーリズム」の実践を支援する体験には、割増料金を支払ってもよい

全く同意しない  10.5%
あまり同意しない 21.1%
どちらでもない  34.7%
やや同意する   25.1%
強く同意する   8.6%

  • 自分の行動が「持続可能なツーリズム」の成果につながるのであれば、休暇中に快適さや贅沢さがなくても構わない

全く同意しない  6.4%
あまり同意しない 23.0%
どちらでもない  33.5%
やや同意する   30.0%
強く同意する   7.0%

  • 持続可能性の課題に直面している旅行先を避けるつもりだ

全く同意しない  3.1%
あまり同意しない 4.0%
どちらでもない  40.5%
やや同意する   31.2%
強く同意する   11.1%

Q6. あなたにとって最も重要で、次に旅行をする際に考慮すべき「持続可能なツーリズム」の側面は何ですか?(回答は1つ)

  • 私がどのようにお金を使うか、また、それによって地元コミュニティが恩恵を受けているかどうか

全く同意しない  1.9%
あまり同意しない 12.5%
どちらでもない  39.8%
やや同意する   34.5%
強く同意する   11.3%

  • 地元の人々に良い影響を作る

全く同意しない  1.6%
あまり同意しない 11.9%
どちらでもない  33.5%
やや同意する   37.2%
強く同意する   15.8%

  • オーバーツーリズムなどの問題に加担していない

全く同意しない  3.5%
あまり同意しない 12.1%
どちらでもない  45.2%
やや同意する   26.7%
強く同意する   12.5%

  • 旅行中に地元の経済に貢献する

全く同意しない  1.8%
あまり同意しない 9.4%
どちらでもない  34.1%
やや同意する   39.6%
強く同意する   15.2%

  • 地元コミュニティに溶け込む

全く同意しない  4.5%
あまり同意しない 17.9%
どちらでもない  41.9%
やや同意する   26.3%
強く同意する   9.4%

  • 旅行を他のコミュニティや文化と有意義につながる手段にする

全く同意しない  2.7%
あまり同意しない 12.9%
どちらでもない  38.8%
やや同意する   33.9%
強く同意する   11.7%

Q7. 新興/革新的なテクノロジーは、「持続可能なツーリズム」を可能にしている/可能にする」に同意しますか?

  • はい    78.9%
  • いいえ   8.8%
  • わからない 12.3%

<調査概要>
調査形式:オンライン調査(2021年10月)
サンプル数: 4,582名(日本人消費者は513名)
調査会社:Economist Impact社(英国)

<Airbnb アジア太平洋地域 公共政策担当ディレクター スティーヴン・リュウ コメント>
パンデミックがもたらした断絶と経済的困難を契機に、人々は旅行先のコミュニティにポジティブな影響を与えるような旅行をいかにできるか、ますます思慮深く慎重になっていることが分かりました。旅行者は、旅行に際して消費するお金を最大限に活用し、困難に直面する地方の町や農村コミュニティに経済的に助けになるような方法について深く考えていると言えます。そして、旅行者はこれらのコミュニティに溶け込み、有意義なつながりを築こうとしているのだと思います。Airbnbは、各国の政府やコミュニティと提携して、旅行を取り巻く変革を進めていき、すべての人に具体的で永続的なメリットを提供する方法を見出すことに取り組んできています。このまたとない機会を最大限に生かすため、旅行業界と政府の両方が協力することが非常に重要と考えます。

<Airbnb Japan 代表取締役 田邉泰之コメント>
今回実施した消費者意識調査の結果が示すように、人々は旅行の計画を決める際に、より持続可能なものにしようとしている傾向が見られます。自身が旅行をする上で、旅行先の地域社会にどのような好影響を与え、経済的、文化的、環境的に、地域社会に利益をもたらすことができるかを考えていることが分かりました。Airbnb Japanでは、リスティングを運営するホストとゲストの交流をさらに促進、地域のコミュニティと密接に結びつくことで新たな発想や繋がりが生まれ、多様な人材交流を創造されるような「関係人口」の拡大を目指していますが、今後はますます旅行者が旅行先の地域コミュニティのためになる旅行や滞在の計画を立てていくことになると考えています。

<The Economist Impactについて>
エコノミストインパクトは、シンクタンクの厳格さとメディアブランドの創造性を組み合わせて世界的に影響力のある聴衆を引き付ける。 エコノミストインパクトは、証拠に基づく洞察が議論を開き、視野を広げ、進歩を促進できると信じています。 エコノミストインパクトが提供するサービスは、以前はエコノミストグループ内に、EIUソートリーダーシップ、EIU公共政策、EIU健康政策、エコノミストイベント、EBrandConnect、SignalNoiseなどの個別のエンティティとして存在していました。 エコノミストインパクトは、205か国にわたる75年の分析実績に基づいています。 フレームワークの設計、ベンチマーク、経済的および社会的影響の分析、予測、シナリオモデリングに加えて、クリエイティブなストーリーテリング、イベントの専門知識、デザイン思考ソリューション、市場をリードするメディア製品を提供し、EconomistImpactをクライアントに測定可能な結果を提供する独自の立場にしています。


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