「Instagram」利用率は3割超。認知率は9割超
株式会社ジャストシステムが運営する、マーケティングリサーチに関する情報サイト「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」では、『モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査』を、2012年7月から毎月1回実施しています。調査対象は全国の17歳から69歳の男女1,100名で、調査項目は、スマートフォンやソーシャルメディアなどの利用率といった基礎データから、その時々のトレンドの実態までと広範囲に及びます。
このたび、2018年1月から12月までの1年間の調査データをまとめて分析し直し、『モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査 2018年度総集編』として発表します。また、調査データのすべてを収録した455ページのレポートを、「Maketing Research Camp」(https://marketing-rc.com/report/)から、無料でダウンロード提供します。
【2018年の年間トピックス】
2018年のモバイルやソーシャルメディア関連分野における主なトピックスは下記のとおりです。
■パソコンのOSとして、まだ2割強が「Windows 7」を利用
■タブレット型PCを、約3割が所有
■電子書籍の利用率は3割。3年前から7.5ポイント増加
■「Instagram」利用率は3割超。認知率は9割超
■「LINE」「Twitter」の利用率が3年前比で増加。「Facebook」は微減
■60代のスマートフォン利用率が、6割に
■格安スマホである「UQ mobile」の利用が急増
■接触時間が長いメディアは、若年層ではスマートフォン、40代以降はテレビ
■この5年で、50代、60代のテレビ接触時間は減少し、スマートフォンが増加
2018年、テレビなどでも耳にする機会が多かった「Instagram」は、年間を通して3割超の利用率で推移しました。2018年12月度調査で32.9%でしたが、2015年12月度調査(13.4%)と比較すると、この3年間で2倍以上利用者が増えました。
「LINE」については、2015年12月度調査時の利用率は47.3%、2018年12月度調査時は72.5%と25.2ポイント増加し、この3年間で最も広く浸透し、定着したコミュニケーションツールと言えます。
また、2018年12月度調査におけるスマートフォンの利用率は、10代と20代では9割を超え、50代、60代でもそれぞれ80.0%、58.5%となりました。
スマートフォンとSNSが消費行動に与える影響は、今後ますます高まっていきそうです。
【トピックスの詳細】
■パソコンのOSとして、まだ2割強が「Windows 7」を利用
現在利用しているパソコン※1のOSとして「Windows 10」を挙げた人の割合は2018年1月度調査では55.4%でしたが、12月度調査では62.3%と6.9ポイント増加し、一年を通じて着実な増加傾向にありました。また、2020年1月にサポート終了が予定されている「Windows 7」を利用している人の割合は1月度調査では28.2%でしたが、12月度調査では25.8%まで減少しました。減少傾向にあるとはいえ、まだ4人に1人は「Windows 7」を利用していることがわかりました。
※1 デスクトップパソコン、ノートパソコン、タブレット型パソコン。
※ 複数回答あり。
■タブレット型PCを、約3割が所有
タブレット型PCを持っている人の割合は、2018年度1月度調査では28.3%、12月度調査では29.0%と、年間を通して3割前後で推移しました。2013年1月度調査では「所有している」人の割合は17.4%、2015年1月度調査では24.5%だったので、この5年間で10.9ポイント、3年間で3.8ポイント所有率が増加しました。
一方、「あまり関心はない」「購入するつもりはない」人の割合を合計すると、2013年1月度調査では46.3%、2018年1月度調査では51.2%と、タブレット型PCを購入する意思や興味がない層も増加していました。
■電子書籍の利用率は3割。3年前から7.5ポイント増加
電子書籍を利用している人の割合は、2015年12月度調査では19.0%、3年後の2018年12月度調査では26.5%と、3年間で7.5ポイント増加しました。
また、「あまり関心がない」「利用するつもりはない」の合計は2015年12月度調査では66.7%、2018年12月度調査では60.2%と、電子書籍の利用に消極的な人の割合も減少しました。
■「Instagram」利用率は3割超。認知率は9割超
「Instagram」の利用率は、年間を通して3割強で推移し、2018年12月度調査では32.9%でしたが、2015年12月度調査(13.4%)と比較すると、この3年間で2倍以上、利用率が伸びたことがわかりました。認知率※2は、2015年12月度調査では72.8%、2018年12月度調査では94.5%と21.7ポイント伸び、現在では誰もが知るサービスへと成長していることがわかります。
※2 「このサービスは現在利用している」「このサービスは以前利用していたが、今は利用していない」「このサービスは知っているが、利用したことがない」「このサービスは聞いたことがある」の合計。
■「LINE」「Twitter」の利用率が3年前比で増加。「Facebook」は微減
「LINE」について2015年12月度調査時と2018年12月度調査時の利用率を見比べてみると、47.3%から72.5%へ25.2ポイント増加していました。また、「Twitter」の利用率も35.4%から42.9%へ7.5ポイント増加しました。一方、「Facebook」の利用率は37.5%から34.9%へ微減しました。この3年間で、「LINE」はコミュニケーションツールとして広く浸透し、定着したと言えます。
■60代のスマートフォン利用率が、6割に
2018年12月度調査におけるスマートフォン利用率は10代(90.0%)、20代(93.0%)、30代(89.0%)、40代(80.0%)、50代(80.0%)、60代(58.5%)でした。2015年12月度調査では、10代(78.0%)、20代(77.0%)、30代(65.5%)、40代(60.5%)、50代(59.5%)、60代(35.0%)でした。いずれの世代も、この3年間でスマートフォン利用率は伸びましたが、50代、60代はそれぞれ20.5ポイント、23.5ポイントと大きく伸長しました。