【セミナー動画付き記事】観光経済新聞社、第8回無料オンラインセミナー「オンライン化で見えるお祭りの未来~コロナ禍で守る地域の伝統とその進化」開催


後藤(右上)、加藤(右下)、村山(左上)、徳森(左下)の各氏

 観光経済新聞社は12月22日、第8回無料オンラインセミナー「オンライン化で見えるお祭りの未来~コロナ禍で守る地域の伝統とその進化」を実施した。本社がやまとごころ、日本観光地域活性化機構との3者共催で実施している「観光ニューノーマル無料オンラインセミナーシリーズ」の8回目で約200人が視聴した。

 NPO法人ラブアオモリプロジェクト隊長の後藤清安氏、オンライン酒祭り実行委員長の徳森和芳氏、オマツリジャパン代表取締役の加藤優子氏が登壇。モデレーターはやまとごころ代表取締役の村山慶輔氏が務めた。

 元RAB青森放送アナウンサーの後藤氏は、20年7月31日から8月2日まで3日間開催した「#オンライン青森夏まつり」について紹介した。

 「(コロナ禍で中止になってしまった)青森の夏まつりに関わる人々を精神的にも資金的にも元気づけたい。全国各地の人々に青森の夏祭りの素晴らしさを感じてもらいたい。さらには近い将来の青森を訪れるきっかけをつくりたい」という思いから「オンライン青森夏まつり実行委員会」を組織。準備期間42日間で、72団体・約500人が青森県内各地から参加するオンライン夏祭りを実施した。

 延べ放送時間は59時間15分、Zoomアクセスアカウント延べ数は3900アカウントでYouTube再生回数は4万6千回。収入は、有料桟敷席購入者数・売上総額が220件・61万円、投げ銭件数・総額が101件・54万円、協賛企業数・協賛金総額が24社・178万円で、収支は若干の黒字だった。

 後藤氏は「比較的低予算で全国各地および海外との交流人口の増加につながることから、自治体の観光や移住促進関連部局、地域産品販促部局などの反応は良い。2021年度の各夏祭りがリアルに開催されることを前提として、リアルとの相乗効果を生み出せるオンラインイベントとして実施を検討したい」と述べた。

 徳森氏は「2020オンライン酒まつり」について話した。

 灘、伏見と共に三大名醸地に数えられる広島県東広島市西条は「酒都西条」と呼ばれ、1990年から「酒まつり」を開催。全国千銘柄の日本酒の試飲ができる「酒ひろば」など、毎年10月上旬に20万人以上が訪れる一大イベントとして定着していた。ひろぎん経済研究所は、「2019年酒まつり」の経済波及効果を広島県下で約38.8億円と試算している。

 コロナ禍により、リアルイベントの開催が全て不可能となり、2020年酒まつりはオンラインで開催した。オンライン配信で「酒蔵対談」「全国一斉 美酒鍋クッキング」「酒蔵通り街ブラ」などを実施。「オンライン酒ひろば」では、「蔵ファン」と題してクラウドファンディングを行った。全国の蔵元から送られた日本酒をクラウドファンディングの支援者へのリターン商品として送付した。また、例年行っている小・中学生の和文化発表も無観客で事前収録を行い、オンラインで配信した。

 お祭り専門サポート会社、オマツリジャパンの加藤氏は、2020年にサポートした数々のオンライン祭りを紹介。特に8月15日に開いた「オンライン夏祭り2020」では、阿波踊りなど全国八つの祭りを6時間30分にわたり生配信。総再生回数は2万5千回を超えた。また、フェイスブック・ジャパンと共同でウィズコロナ・アフターコロナ時代における新しい祭りの在り方を考えるフェイスブックコミュニティ「祭り未来会議」を発足したことなどを報告した。


後藤(右上)、加藤(右下)、村山(左上)、徳森(左下)の各氏

 

 
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