【シニアマイスター経営の知恵 86】開業で得た教訓 日本青年館ホテル総支配人 三田村成之

  • 2019年7月13日

 現在66歳、幸いなことにいまだ現役の雇われ総支配人をしている。帝国ホテルに勤め卒業後、Mercure Hotel Yokosukaに転職、良いチームを作ることができ、やりがいのある仕事ができた。みんなで必死になって頑張り、どん底だった業績を立て直したら、オーナーが不動産屋だったので、結果ホテルリートに売られてしまった。どうしてもファンドのために汗を流す気持ちになれず、契約満了を機に辞めさせていただいた。

 ところが、人生分からない。誘ってくださる方が現れて、無礼にもそれを2度お断りしてしまった。しかし、こんな私のことをどうしても欲しいとおっしゃってくださって、これほどの幸せはないと思い、拾っていただいた。本当に良いご縁をいただいた。

 私の任務は神宮外苑に220室のホテルをオープンすることであった。お誘いをお断りしていた理由は、開業の経験がなく自信がなかったためである。そのため、私がお願いした条件は、開業のコンサルタントを雇うこと。そのコンサルタント会社HOMA社長をはじめ、実に優秀で有能なスタッフを派遣してくださったおかげで、遅れをとることなく予定通り開業することができた。このサポートには本当に感謝している。

 開業までのカウントダウンは、GMとしての責任と不安で、本物のプレッシャーを味わった。一方開業してからは、順調にいくものだと大きな勘違いをしていた。サポート役であるべきシステムが、次々と障害を発生して業務の大渋滞を起こしてしまったのである。頼りにしていたシステムに、ことごとく足を引っ張られ、不慣れなスタッフに苦情が殺到してしまった。たくさんのお客さまにご迷惑をお掛けしてしまった。ホテルシステムPMS、PBX、KEY、TV、POS、Wi―Fi全てにおいて大きく期待を裏切られる結果だった。そのドタバタ騒ぎは半年間も続いた。

 われわれが学んだ教訓は、システムでも備品でもセールストークに惑わされてはいけない。特に最新型、最新鋭のキャッチフレーズには要注意だ! 高い投資をしてもバグをつぶすサンプルケースにされかねない。話題性や奇をてらう必要はない。学んだのは“実績のあるバグの取れた安定した普及品に限る”ことだ。

 今、こうやって辛かった開業時を思い起こせるようになったことに、改めて幸せを感じている。

 (NPO・シニアマイスターネットワーク会員 一般財団法人日本青年館ホテル総支配人 三田村成之)   

 
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