アフターコロナで起こる出来事を掘り下げていこうと思った矢先に第4波とも言われる報道がなされて、再び宿泊業界に暗雲が立ち込めている。そこで、今号ではゴールデンウイーク(GW)明けから夏休みまでの大きな流れの予測と、その対策を考えてみたいと思う。あくまでも現時点での予測ということでご容赦いただきたい。
まず、GWであるが、こちらは以前の予測どおりで5月2日、3日、1日、4日、4月30日、29日という順番で推移しているが、ここにきて、5月2日、3日以外の予約が鈍っているので、自施設の予約状況と合わせて柔軟に対応をしてほしい。
また、GWにも言えることではあるが、最近の傾向として予約が非常に直近化している。1週間前から予約が動き始め、前日や当日に一番予約が入るということも珍しくない。したがって、プランの手仕舞い設定(いつまで予約を受けるか)が大事となる。例えば、前日の午前8時までなどとなっている場合は、相当数の予約を取り漏らしている可能性があるので、再度見直すことをお勧めする。
さて、GW明けであるが、こちらは地域観光事業支援(俗称でミニGo To)がステージ2の県を中心に開始されていくと想定されるので、近隣需要の取り込みが大事となってくる。例えば、県内のお客さま向けに普段、地元では食べられないような食材を使用した県民向けの料理プランなどを実施して、集客と満足度を得ている事例もあるので、県内のお客さまに支持されるような施策は引き続き検討すべきである。
現時点でGo Toトラベルの再開は6月以降とされているが、再開に関しては、「ワクチン接種率」「医療体制」「新規感染者数」などの複合的な判断によるものと思われるので、再開時期は誰にも明言はできないであろう。そもそも、6月は閑散期にあたるシーズンであるので、6月末までは少なくとも稼働優先の対策が必要になるので、先手、先手の対策をお勧めする。
そして、オリンピックを控える7月となるが、現時点で開催予定であることから、7月の4連休からお盆にかけては需要のピークが来ると想定しておいて組むのが良いであろう。もちろん、情勢次第に臨機応変に対応する必要はある。
流動的ではあるものの、現時点での大きな流れの予測としたので、対策を考える上での一助になれば幸いである。
(アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)