【インターネット徹底集客 245】地域共通クーポン アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢


 8月下旬から9月上旬にかけて予約状況が良化してきたという話を聞くことが増え、特に9月の4連休はどの観光地も活況の様相である。加えて、Go Toトラベルに東京も追加される見通しも強まっているため、秋の行楽シーズンは明るい兆しが見えてきている。

 そのような中で、もう一つの注目事項としては「地域共通クーポン」が挙げられるであろう。開始日は未定であるものの、各地で説明会が開催され、開始に向けての準備が急ピッチで進められている。今号では、現時点で分かっている情報を基に準備できるものを考えておきたいと思う。

 まず、観光庁のHPのGo Toキャンペーンに関するQ&Aに地域共通クーポンに関する情報が開始当初より詳細に掲載されているので、一読していただきたい。概要としては(1)旅行代金の15%分が地域共通クーポンとして付与されること(2)千円単位を基本とするクーポンになること(3)紙と電子クーポンの2種類があること(4)旅行期間内でしか使えないこと(5)宿泊施設内の飲食店や土産物店では使えること―などが挙げられる。

 このうち(4)と(5)を考えると、宿泊施設は地域共通クーポンを使用される確率が非常に高い施設となることが分かる。とはいえ、現在のお客さまは受動的な営業スタイルではなかなか購入していただけないので、能動的な攻めの営業スタイルに変える必要がある。売店の商品構成やレイアウトが、今までと同じで良いのかなどの点検が必要であろう。

 例えば1泊1人1万5千円程度の家族旅行(3人)を想定すると、6千円程度の地域共通クーポンをお客さまは持っているという計算になるので、千円単位のものしか販売していない場合、高額帯の商品を取りそろえることも一つの案として浮かぶであろう。旅行期間中に使わなければ紙クズになってしまうのであれば、必ず使うのが顧客心理なので、そのニーズにきちんと応えられるように準備を進めておく必要がある。

 もちろん自施設だけ良ければ良いという話でもないと思うので、地域のお土産物屋、ランチ利用の飲食店、タクシーなどの交通機関との提携や紹介などで地域全体の経済が活性化するかはクーポンの起点となる宿泊施設にかかっているといっても過言ではないので、ぜひ今のうちからしっかりと準備を進めてほしい。

 (アビリブ・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第38回「にっぽんの温泉100選」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 1位草津、2位道後、3位下呂

2024年度「5つ星の宿」発表!(2024年12月16日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第38回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2024年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2025年1月13日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒