◎…これまで営業一筋。それゆえ辞令が発令された時は動揺した。「調査や研究といった事務系の仕事はおれには全然合ってない」。しかし、プラス思考と気持ちの切り替えの早さが持ち味。「来たからにはがんばる。財団法人としてどれだけ社会に貢献できるか、その価値を高めたい」と朗らかに語る。「学校の宿泊研修を受け入れる自治体にもっと深くかかわるとか、何か新しいことができるはず」と新規事業にも意欲を見せる。
◎…1954年8月12日の生まれ。73年にJTB入社。越谷支店長、熊谷支店長などを歴任し、上野支店長を経て現職に。20代半ば埼玉県内・某2市1町の中学校11校の修学旅行を初めてJTBで受注。「その時が一番感動した」。だが、飯を喰わされた他社に先生たちが同情したのか、3年目の更新で元に戻る。「評価は高かった。理屈ではないところがあるのを初めて知った」。不可解さを訴えたものの覆らなかったが、その替わり、バス138台を使った筑波万博への遠足を任された。「先生たちが理解してくれたのがうれしかった」。
◎…趣味はゴルフ。「仕事を忘れて無心になれるのがいい」。だが、このストレス解消を情報技術の進歩がじゃまをする。「最近はケイタイの音で現実に戻ってしまうことがある」。以前の上野支店は年中無休。「ここに来て、土日が休みになった。ゆとりのできた時間をどのように生かそうか」と模索している。
【聞き手・板津昌義】