◎…1955年1月25日生まれの54歳。73年にJTBに入社し、海外旅行銀座支店を皮切りに団体旅行新宿支店、団体旅行有楽町支店、提携販売東京支店などに配属される。北千住支店長を経て現職に。「旅ホ連加盟の施設が『JTBと一緒にやっていて良かった』と思えるような組織にしていくことが重要」と抱負を語る。
◎…国内の旅行を盛り上げるためには、「地域の人々が自分の地域の特色を見出してPRすることが大切だ」。だが、その情報発信はまだ十分ではない。「自分の住んでいる地域のいい物事が、他の地域にも当たり前のようにあるものと思い込んでしまう。地域の良さがもっと出てくるとうれしい」。
◎…車で出かけた旅行の際に必ず寄るのが道の駅。「その地域の魅力が凝縮されている。ここでは、こういう野菜を作っているのかとか分かって楽しい」。道の駅ではないが、最近では、ある地方の観光客向けの特産品売り場で、野菜などと並んで子牛が数万円の値札をぶら下げて売られていたのを見かけた。「買う人はいないだろうが、旅行の話題としておもしろい」とにこやかに笑う。
◎…「口下手。だから、営業は向いていない。人には『そこまでしゃべれれば十分だよ』とよく言われるが、自分ではそうかなと思う」。営業の適性は推し量れないが、慎重な話ぶりが次第に冗舌になっていく様を見て言えば、確かに、十分だ。
【聞き手・板津昌義】