
地産地消の料理を部屋出し
――宿のセールスポイントは何ですか。
「部屋で食事ができることです。湯の川温泉で料理の部屋出しを行っているのは当館と数軒だけ。料理にも自信を持っています」
――料理の内容は。
「魚介を主とした地産地消の食材にこだわった会席料理です。魚は函館周辺を中心に北海道のものしか使っていません」
――今の時期の旬な魚は何でしょうか。
「津軽海峡のマグロでいいものが入っています。函館ですとイカが有名ですが、最近はブリが多く揚がっています。地元ならではの食べ方として、ニシンの刺身がお薦めです。足が早い魚なので刺身というのはなかなかないと思います。脂がのっていて、とてもおいしいですよ」
――風呂の特徴は。
「男女それぞれに露天風呂があります。夜中に男女を入れ替えており、両方の露天風呂の趣を楽しめます。温泉はお客さまから『やわらかいお湯』『肌がすべすべになる』などと好評です」
――接客面で心掛けていることは。
「ホテルとは違った和風の旅館ですので、きめ細やかなサービスを徹底しています。若い従業員はおらず古くから務めている者がほとんどですが、その分、お客さまへの接遇は優秀です。安心してお泊まりいただけます」
――宿泊客は戻ってきていますか。
「回復基調ではありますが、5月に関してはまだそこまでの実感はないですね。都心とは違って、回復がワンテンポ遅れているのではないでしょうか」
――経営の課題はありますか。
「湯の川地域のにぎわいをどう取り戻すか。旅館の仲間たちと今、模索中です」
【29室、1泊2食付き1人・2万5千円から(税込み)】