高野山のお膝元
第1033回よその旅館ホテル
――セールスポイントは。
「温泉です。アルカリ度が高く、天然のラドンが含まれるため、リウマチや糖尿病、婦人病、皮膚病などさまざまな病に効きます。内風呂ですが、山の木々や清流の川原樋川など、周囲の自然も一望します。高野山のお膝元にあり、海外の予約サイトでは高野山に一番近いホテルと紹介されています」
――料理は。
「お薦めはカモとイノシシとキジをミックスした当館オリジナルの『カシキ鍋』です。お客さまの8割は、このコースをお選びいただきます。川にはアマゴが生息しており、その料理も欠かせません。塩焼きや洗いにしてお出しします」
――客層について。
「高野山観光や、世界遺産の熊野古道の『小辺路』を歩く方が多いです。夏には川遊びなど自然を満喫しに来られる方が多いですね」
――サービスで心掛けていることは。
「建物は『吉野建て』という建築様式で、階段が多くなっています。そのため障害がある方などへのサポートをしっかりするよう心掛けています。予約制ですが、高野山駅からの無料送迎も行っています」
――悩み事は。
「従業員が集まらないことです。夏休みのアルバイトが集まる時期はいいのですが、それ以外は施設をなかなかフル稼働できず、難しいです」
――今後は。
「2号館の建設を考えています。野迫川村は人口369人と本州で一番人口が少ない村です。私たちは観光で生きていくしかないと思います。ホテルを中心とした観光立村を目指していきたいです」
――料金は。
「1泊2食で税別9千円からです」
【31室、約120人収容】
野迫川温泉の宿「ホテルのせ川」