リクルートが約1万4千人の旅行者を対象に実施した「じゃらん宿泊旅行調査2009」によると、08年度の国内宿泊旅行の実施者数は微減となったが、1回の宿泊旅行費用(大人1人あたり)は増加し、4年振りに5万円台に戻った。1人旅が増える半面、小学生以下の子ども連れ家族旅行の減少は続き、05年の調査開始以来、初めてその比率が逆転したことが分かった。
08年度1年間の宿泊旅行者数(出張、帰省、修学旅行など除く)は延べ約1億7400万人、延べ宿泊者数は約2億9200万泊となり、前年度と比べるとそれぞれ0.9%、1.2%の減少。
1回あたりの費用は4万9500円から5万600円と5万円台を回復した。内訳を見ると、個人旅行での宿泊費が1万5200円から1万6100円、パック旅行におけるパック費が4万1800円から4万2700円、現地小遣いも1万7500円から1万7800円と増加した。
この結果、宿泊旅行にかけられた費用総額は8兆6781億円から8兆8076億円と拡大。
宿泊旅行の同行形態を見ると、もっとも割合が高いのは夫婦2人連れ旅行の24.2%。次いで友人との旅行。小学生以下の子ども連れ家族旅行は調査開始時に14.6%あったが今回は12%にまで減少、1人旅の比率(12.5%)を下回った。
一方、延べ宿泊旅行者の多い旅行先は前回と同じ東京都がトップで、1734万人となった。トップ10の順位に大きな変動はないが、静岡県が前回5位から3位に浮上したのが目立つ。長野県が3位から4位、神奈川県が4位から5位と1つランクを落としている。