
高付加価値化を推進
政府は16日、重要政策や翌年度の予算編成の方針を示す「経済財政運営と改革の基本方針2023」(骨太の方針)を閣議決定した。観光政策に関しては、「インバウンド戦略の展開」の中に「持続可能な形での観光立国の復活」として、観光地・観光産業の再生・高付加価値化、従業員の待遇改善や外国人活用による人材不足対策などの推進を盛り込んだ。観光立国推進基本計画の目標であるインバウンド消費5兆円の早期達成に向けては、アドベンチャーツーリズム(AT)の提供、富裕層旅行者の誘客などへの支援を掲げた。
人手不足対策、DX・GXも AT、富裕層の誘客など支援
観光政策では、コロナ禍からインバウンド需要の回復が進み、訪日外国人旅行消費額が2023年1~3月期に1兆円を超えたことに触れた上で、「わが国の成長戦略の柱、地域活性化の切り札である観光について、新たな『観光立国推進基本計画』に基づき、持続可能な観光地域づくりやインバウンド回復、国内交流拡大に戦略的に取り組む」とした。
観光地域づくりの具体的な施策には、温泉、旅館、食、文化、歴史などの観光資源、文化資源の連携による磨き上げ▽地域社会・経済に好循環を生む持続可能な観光地域づくりの取り組みの全国展開▽宿泊施設改修や面的DX化などの観光地・観光産業の再生・高付加価値化(複数年度にわたる計画的、継続的な支援策を活用した推進)―などを挙げた。
会員向け記事です。