阪急交通社など3社が特別ツアー「雅洛」貸し切り 初回は67人参加 初の試み
阪急交通社は12日、阪急阪神ホテルズ、阪急電鉄との3社共同企画、観光特急「京とれいん 雅洛」を貸し切っての特別ツアーを催行した。雅洛を使った貸し切りツアーは初めて。人気の電車で近郊旅を楽しんでもらおうと企画した。参加者は通常は運行しない路線の眺めや車庫での撮影会などを楽しんだ。
催行したのは、同社の旅行ブランドである「トラピックス」のツアー「観光特急『京とれいん 雅洛』チャーター特別ルート運行 正雀車庫見学と嵐山」。通常は阪急電鉄京都線を土日祝日限定で運行している雅洛をチャーター。西宮北口駅(兵庫県西宮市)を出発して神戸線を走行後、スイッチバックして京都線に入り阪急嵐山駅(京都市)まで運行する内容だ。途中、阪急電鉄正雀車庫(大阪府摂津市)にそのまま入庫し、車庫での車両撮影や洗車体験なども盛り込んだ。
嵐山での昼食がセットになった日帰りプランのほか、ホテル阪急インターナショナル(大阪市)でのディナーブッフェ付きプランと同ホテルのトレインビュールームに宿泊するプランの3プランをラインアップした。
10月12日のほか、10月28日、11月15日の設定で各日定員80人だが、「8月17日の発売日直後から申し込みが多数入るなど人気となっている。19年デビューの雅洛を使ったツアーは初めてのうえ、通常走らない路線を走ることもあってか、注目度が高いようだ」と同社広報はいう。
初回となる同日のツアーには、京阪神在住者を中心に2歳から78歳まで67人が参加。阪急電車グッズに身を包んだ子どもを含む3世代家族など、平日にもかかわらず子ども連れの姿も目立った。
参加者らは、西宮北口駅に入線した雅洛の姿や、正雀車庫で雅洛と初代京とれいんが横並びに停車している光景などに大喜び。記念撮影をしたり、乗務員に質問したりするなどして特別ツアーを楽しんでいた。
阪急交通社では今後も、グループ各社との連携なども行いながら、新しい切り口で関西近郊を楽しめる旅行商品の企画を進める考えだ。
普段走行しない神戸線に入線した雅洛
正雀車庫で初代京とれいんと雅洛を撮影する参加者