日観振がファムツアー、13人が意見交換
「鎌倉の日本遺産」の魅力をさらに発信していこうと、日本観光振興協会は6日、「公共交通機関を活用した日本遺産体験周遊ツーリズム事業」のファムツアーを実施した。観光メディア、地域メディアなどから6人が参加。日観振や鎌倉市観光協会、京浜急行バス、鎌倉ガイド協会、JTB横須賀支店も含めて総勢13人が、紅葉最盛期の鎌倉の7寺院を徒歩と路線バスで巡り、意見交換をした。
文化庁では地域の歴史的魅力や特色を通じてわが国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として認定、ストーリーを語る上で不可欠な魅力ある有形・無形のさまざまな文化財を総合的に活用する取り組みを支援している。日観振もこの取り組みに協力している。
今回の事業では四つのコンセプトストーリーとそれに対応する四つのモデルルートを設定。ファムツアーでは「鎌倉の日本遺産『鎌倉“武士道”仏教ルート』~鎌倉武家政権に大きな影響を与えた、鎌倉仏教に触れる~」ルートを巡った。
オーバーツーリズム対策としての観光客分散化も目的に訪問箇所を選定。日本遺産構成文化財に含まれるものの、まだそれほど観光客が訪れていない寺院もルートに入れた。具体的には本覚寺、妙本寺、安国論寺、光明寺、明王院、浄妙寺、報国寺を訪れた。
その他のモデルルートは「鎌倉『参詣』ルート~江戸時代から鎌倉の観光は始まっていた?江戸時代における鎌倉の定番『参詣』を辿(たど)る~」「鎌倉文化人ルート~時代の文士・文豪に思いを馳せる鎌倉文学を体感する~」「女性の思いを馳(は)せるルート~鎌倉時代から近現代にかけて、それぞれの時代における女性の生活や想いを辿る~」の三つ。
鎌倉市では「日本遺産鎌倉ガイドブック『いざ、鎌倉』歴史と文化が描くモザイク画のまちを歩く」や鎌倉市観光協会ウェブサイト「時を楽しむ、旅がある。~鎌倉観光公式ガイド~」で鎌倉の日本遺産を紹介。日観振などと連携しながら、今後、四つのモデルコースも公開し、鎌倉の日本遺産のストーリーを幅広く情報発信していく計画だ。
安国論寺で住職の話を聞くファムツアーの一行