「観光先進国」へ、さらなる精進を 観光経済新聞社「にっぽんの温泉100選」「人気温泉旅館ホテル250選」認定証授与式を開催


約400人が参集した今年の式典

能登半島地震 被災地支援メッセージも

 観光経済新聞社は19日、東京の浅草ビューホテルで2023年度「人気温泉旅館ホテル250選認定証授与式」を開いた。入選施設に認定証、「にっぽんの温泉100選」の上位1~3位と実行委員会特別賞の受賞温泉地に表彰状を授与した。昨年、観光庁が発足15周年を迎えたことを記念して、同庁初代長官で国連世界観光機関(UNWTO)駐日事務所代表の本保芳明氏による特別講演を実施。来賓からコロナ禍後の本格的な需要回復を受けて入選施設、温泉地のさらなる精進を期待するとともに、1日に発生した能登半島地震の被災地支援を呼び掛けるメッセージが多く寄せられた。入選施設の経営者、来賓ら約400人が出席した。

約400人が参集した今年の式典

 

 「人気温泉旅館ホテル250選」「にっぽんの温泉100選」は観光経済新聞社が主催、観光庁、環境庁、観光関係8団体が後援する、旅行会社社員らによる温泉地の旅館・ホテル、温泉地の人気投票。毎年7~10月に投票を募り、結果を12月に公表している。

 250選は投票の多かった上位250軒を順位を付けずに公表。式典で入選施設に認定証、通算5回以上入選の施設を「5つ星の宿」と認定して特製の認定証を授与している。壇上では北海道から九州まで全国6地区の代表に観光経済新聞社の積田朋子社長から認定証が授与された。

 今回は250選認定が25年の節目を迎え、25回全てに入選した施設を「5つ星の宿プラチナ」と認定して特製の盾も授与した。今回、「5つ星の宿」は253軒、「5つ星の宿プラチナ」は70軒となった。

 にっぽんの温泉100選は投票の多かった上位100温泉地を順位を付けて公表。式典では上位1~3位と100選の実行委員会特別賞の2温泉地、合計5温泉地に表彰状とトロフィーを授与した。

 1位は21年連続で草津温泉(群馬県)が受賞した。壇上で草津町の黒岩信忠町長は「21年連続1位の称号を頂いたことは町にとってこの上ない名誉と喜び。草津温泉に完成はない。これからも町が一致団結で取り組む」。

 2位は3年連続で下呂温泉(岐阜県)。下呂市の山内登市長は「景観、街づくり事業を行い、投票では『雰囲気』『見所・レジャー&体験』の評価がジャンプアップした。こからもおもてなしとともに街づくりの取り組みをしっかり行いたい」。

 3位は2年連続で道後温泉(愛媛県)。同温泉旅館協同組合の奥村敏仁理事長は「大変な栄誉。道後温泉本館の改築130周年(4月8日)、保存修理完了と全館オープン(7月11日)に向けてさらに精進したい」。

 実行委員会特別賞は「新しい電化型のエコ温泉観光地を目指す取り組み」の宇奈月温泉(富山県)、「地域一体となった環境対策」の鳥羽温泉郷(三重県)が受賞。代表して宇奈月温泉旅館協同組合の濱田政利理事長、鳥羽市温泉振興会の吉川勝也会長が壇上で受賞した。

 観光経済新聞社の積田朋子社長は「全国の旅館・ホテル数は約5万軒。今回入選の施設はその中で最も人気の高い、優れた旅館・ホテルとなる。観光は地方創生の切り札。日本経済の重要な担い手であることは間違いない。今後も精進を続けられることを祈念する」とあいさつ。例年発刊している「5つ星の宿」を紹介する書籍について、今回から書店販売を行うとともに公式ウェブサイトの立ち上げを予定していると報告した。

 続く懇親会では観光庁の石塚智之審議官、環境省自然環境局自然環境整備課温泉地保護利用推進室の坂口隆室長、農林水産省農村振興局都市農村交流課の石井信企画官があいさつ。

 日本旅館協会の大西雅之会長が乾杯の発声、立教大学観光研究所の玉井和博特任研究員が中締めの発声を行った。大西会長は能登半島地震の被災地支援に言及。「個人の力で復旧させるのは至難の業。われわれ業界が一致団結して、本当に厳しい状況を国に届け、今までの基準ではない、もう一段大きな支援をお願いしよう」と同業者らに呼び掛けた。

【ご出席いただいた来賓の方々(敬称略)】

 観光庁審議官・石塚智之▽環境省自然環境局自然環境整備課温泉地保護利用推進室長・坂口隆▽農林水産省農村振興局農村政策部都市農村交流課農泊推進室企画官・石井信

 国連世界観光機関(UNWTO)駐日事務所代表・本保芳明

 日本観光振興協会理事長・最明仁▽日本政府観光局(JNTO)理事・中山理映子▽同地域連携部長・大川戸修二▽日本旅館協会会長・大西雅之▽同専務理事・青木幸裕▽全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会会長・井上善博▽同専務理事・亀岡勇紀▽日本温泉協会会長・笹本森雄▽同専務理事・関豊▽日本旅行業協会国内旅行推進部長・野浪健一▽同広報室長・桑名美保▽全国旅行業協会副会長・近藤幸二▽同専務理事・菅井雅昭▽同事務局長・井上秀敏▽公益財団法人日本交通公社観光研究部主任研究員・後藤伸一

 地域伝統芸能活用センター会長・中村徹▽日本ホテル協会事務局長・小林由人▽国際観光施設協会副会長・野出木貴夫▽国際観光日本レストラン協会会長・安田眞一▽同副会長・平塚武▽日本添乗サービス協会副会長・三橋滋子▽宿泊施設関連協会会長・林悦男▽国際観光文化交流協会副理事長・八木豊▽JR四国東京統括部長・近藤光司▽日本の宿懇話会代表世話人・佐藤義正▽日本秘湯を守る会名誉会長・佐藤好億▽同会長・星雅彦▽全国旅館会館企画管理部長・平野利晃

 中国駐東京観光代表処首席代表・欧陽安▽台湾観光協会東京事務所所長・鄭憶萍

 立教大学観光研究所特任研究員・玉井和博▽東洋大学准教授・徳江順一郎▽淑徳大学教授・千葉千枝子▽九州国際大学教授・福島規子▽日本大学准教授・矢嶋敏朗▽江戸川大学教授・崎本武志▽同教授・大塚良治▽日本ホテル教育センター総経部部長・石塚崇▽せとうち観光専門職短期大学教授・藤野公孝

 日本専門新聞政治連盟会長・大塚一雄

 草津町長・黒岩信忠▽草津温泉観光協会会長・山本剛史▽草津温泉湯の華会会長・黒岩智絵子▽下呂市長・山内登▽下呂温泉観光協会会長・瀧康洋▽岐阜県議会議員・今井政嘉▽道後温泉旅館協同組合理事長・奥村敏仁▽松山市道後温泉事務所所長・杉村幸紀▽愛媛県東京事務所産業振興部副部長・福田貴徳▽宇奈月温泉旅館協同組合理事長・濱田政利▽鳥羽市温泉振興会会長・吉川勝也

 JTB広報室長・中村弘子▽JTB商事社長・加藤雄次▽JTBパブリッシング代表取締役社長執行役員・盛崎宏行▽JTBガイアレック代表取締役執行役員・林山智弘▽JTB協定旅館ホテル連盟専務理事・伊藤智▽JTB旅連事業代表取締役・戒田智彦▽KNT―CTホールディングスコーポレート・コミュニケーション部広報担当部長・岩本基代▽KNT―CTパートナーズ会専務理事・田中亮▽日本旅行秘書広報部広報担当マネージャー・宇野大悟▽日本旅行協定旅館ホテル連盟専務理事・清水芳裕▽東武トップツアーズ取締役管理統括本部長・徳野浩司▽東武トップツアーズ協定旅館ホテル連盟事務局長・瀬川靖▽東武トップツアーズ協定運輸観光施設連盟事務局長・千田淳▽JR東日本びゅうツーリズム&セールス執行役員ツーリズム推進本部長・雨森佳代▽ANA Xソリューション営業部部長・黒木美紀▽読売旅行社長・貞広貴志▽読売旅行協定旅館ホテル連盟事務局長・山﨑一博▽T―LIFEホールディングス協定連盟本部事務局局長・梶本恵一▽農協観光常務取締役・吉野浩司▽全旅常務執行役員経営企画本部長・渡部英▽はとバス経営本部長兼広報室長・岩脇明宏▽リクルート旅行営業2部部長・内海裕晃▽日本ファームステイ協会事務局長・大野彰則▽ゆこゆこホールディングス社長・徳田和嘉子▽東海予約センター取締役事務局長・大長正明▽Trip.comホテル事業部東日本首都圏・統括マネージャー・劉大鵬▽日本ホテルレストラン経営研究所理事長・大谷晃▽エイエイピー社長・土屋康一▽リョケン会長・木村臣男▽同社長・佐野洋一▽飯島綜研・永濱芳▽プロトコーポレーション社長・神谷健司
 
 東京霞ケ関ライオンズクラブから3人

 

 

 
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