「南阿蘇観光プロジェクト」 跡見女子大、ジャルパックら協働

  • 2018年7月1日

ダムフォトフレーム

 立野ダムの建設が進む熊本県南阿蘇村で、跡見学園女子大学(東京都)の学生とジャルパックは、熊本地震からの復興を支援する旅行開発・販売プログラム「南阿蘇観光未来プロジェクト」を進める。8~9日には、跡見学園女子大学の学生とジャルパック、地元関係者がダムの建設現場など南阿蘇村の現地視察や南阿蘇の資源を生かした新たな観光素材作り、国内外からの誘客に向けたツアーを検討する「第1回現地企画会議」を実施した。産官学が連携して企画し、ジャルパックが商品化、販売を行い、域外からの誘客を拡大する。

 現地視察では、南阿蘇村の震災復興に向けた現地の活動を確認。約5年後に完成を目指しダムを活用したインフラ観光の場となる立野ダムの基礎工事やダム周辺における溶岩の様子が分かる断層「柱状節理」、立野ダム転流トンネル、工事地域の自然を再生する「実生の森育成プロジェクト」の現場を視察した。このほか、熊本地震の被害現場である地面が割れた村道道路、地獄温泉「清風荘」の土砂崩れの現場などを訪れた。

 現地視察では、九州地方整備局立野ダム工事事務所の田脇康信課長が「立野ダムは国の穴空きダムとして初めてのもの。阿蘇の地震の痕跡が分かる場所でもあり、商品化の際は、溶岩、地震の跡などを分かりやすく伝えたい」と述べた。

 9日には、学生と地元の観光関係者を交えた「第1回現地企画会議」を開催。学生が視察を行い作った観光プログラムの提案や地元関係者との意見交換などを実施した。

 九州地方整備局立野ダム工事事務所の鵜木和博所長は「これからプロジェクトとダムの建設は本格化する。南阿蘇の自然、地質的な財産、ダム建設現場をつなぐインフラ観光など新しい観光を産官学の連携で作り上げていきたい」と語った。跡見学園女子大学の篠原靖准教授は「南阿蘇村では官民が力を合わせ震災復興が進んでいる。政府では、社会インフラ生かしたコンテンツの開発を推進している。過去には大学が協力して八ッ場ダムを生かしたインフラ観光を実施し、観光客を5千人から5万人へと引き上げた実績がある。観光資源として『立野峡谷と立野ダム』を既存の南阿蘇村の観光資源とつなげ、新たな観光スタイルと『観光立村南阿蘇村』を実現したい」と意気込みを語った。

 会議では、跡見女子大の学生が現地視察を通じて発案したツアーを紹介。観光プログラムとして、(1)阿蘇の活火山などジオパークを生かした「阿蘇大自然紀行」(2)田園風景や阿蘇の山々を見ながら高森駅~中松駅間を走るトロッコ列車「南阿蘇鉄道」(3)震災復興として2023年完成を目指して建設が進む立野ダムなど「立野峡谷」(4)だご汁や阿蘇赤牛丼など熊本、阿蘇地方に特化した「本物の阿蘇の味覚追求」―を軸としたツアープランを提案した。

 このほか、みなみあそ村観光協会の久保尭之事務局長がプロジェクトに対する地元の期待と南阿蘇村の最新の観光事情の説明、ジャルパックの本間淮アシスタントマネージャーがプロジェクトへの参画、取り組みについての紹介などを行った。

 プロジェクトは、九州地方整備局と跡見学園女子大学が立野ダムを生かしたインフラ観光の検討にジャルパックが賛同し実現。立野ダムの活用や南阿蘇村の既存の観光資源の磨き上げ、次世代に向けた新たな観光受け入れメニューの拡大、開発、高品位な受け入れ態勢整備、新たな販路の確保に至るまでを協働する。女子大生の新鮮な目線や発想を生かし、阿蘇地域での新たな着地型観光メニューの開発、持続的で稼げる観光作りを目指す。

 今後は商品を造成し9月ごろに発売。今秋にツアーを実施し、12月以降に課題整理などを行う。来年3月には総括としてシンポジウムを開催する予定。  


南阿蘇村役場でのプロジェクト会議


立野ダム建設現場を視察


地震で被害を受けた村道で被害、断層を紹介する看板の除幕式を行った


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地獄温泉の復旧に取り組む清風荘の河津誠氏

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