「佐渡島(さど)の金山」(新潟県)の世界文化遺産登録が7月27日に決まった。インド・ニューデリーで開かれた国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会で、21の委員国の全会一致で決定した。地元の観光関係者は長年の悲願達成に喜びの声を上げている。
日本における世界遺産は2021年に登録された「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」「北海道・北東北の縄文遺跡群」に次いで26件目。文化遺産は21件目。
世界遺産「佐渡島の金山」は、佐渡島西部相川地区、佐和田地区の「相川鶴子金銀山」と、島南西部真野地区の「西三川砂金山」で構成。「世界の他の地域では機械化が徐々に進む時代に、徳川幕府の管理体制の下、250年以上の長きにわたり完成された手作業による採掘および選鉱、製錬・精練技術を継続したアジアにおいて他の例を見ない遺産」(同県)。
審査当日、新潟県佐渡市、新潟市、東京都内で現地の様子をリアルタイムで伝えるライブビューイングが行われた。東京新潟県人会館(東京都台東区)には県の関係者およそ30人が参集。日本時間午後1時半過ぎ、登録が決定すると参加者が両手に持ったバルーンを一斉にたたいて喜びを表現。他の会場と時間を合わせてくす玉割りを行った。
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