「企業イメージ悪化を防げ」はとバスがはとバスが危機管理研修会


模擬記者会見とは思えないほどの緊迫した雰囲気。記者の質問に窮する一幕も

 はとバスは2月21日、東京・平和島の本社で、「クライシスコミュニケーション研修」を実施した。顧客情報が漏洩し詐欺被害が出た、という想定のもと、本番さながらの記者会見を行い、企業のイメージ悪化を防ぐ手立てを学んだ。

 役員、部長、広報職が対象。広報室によると、同様の研修は3年ほど前に行ったが、社員も入れ替わっていることから、改めて実施した。

 社員が私用USBメモリで顧客の個人情報のデータを社外に持ち出し自宅で作業したところ、パソコンがウイルスに感染し、最大6万8千件の個人情報が漏洩。その情報が悪用され、「東京はとバス」というよく似た会社からツアー案内のDMが顧客に届き、ツアー代金を申し込んだ2次被害も出た。謝罪を兼ねた記者会見のやり取りは―という設定。

 模擬記者会見には、取締役経営本部長(危機管理担当)と企画旅行部長の2人が出席、元記者が質問するという本番さながらの舞台。「社長はなぜ出席しないのか」「消費者に説明する前に監督官庁の観光庁や株主に報告したのは消費者軽視ではないか」などといった質問が出され、返答に窮する一幕も。
 2人は「矛盾しないよう答えようとすると、とっさに言葉が出てこない」「リアルに起こり得る事態。管理体制をもっとしっかりしないと」と反省の弁。研修は無駄ではなかったようだ。

 研修に先立ち、共同PRの篠崎良一氏を講師に招いて、危機管理セミナーを開催した。篠崎氏はこの中でメディアへの対応や緊急記者会見に対する企業側の心構えなどを説き、(1)嘘は言わない(2)隠さない(3)推測や個人的見解は言わない(4)仮定の質問には答えない(5)ノーコメントはネガティブで最悪のコメント―とアドバイスした。

 
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