宿泊施設活性化機構(JALF)主催の第6回「日本宿泊ダボス会議」が15日、東京の衆議院第1議員会館で開かれ、「分散型ホテルとアルベルゴディフーゾ」をテーマに岡山県矢掛町など5地区の代表がそれぞれの取り組み事例を全国の自治体、DMO関係者らに伝えた。
アルベルゴディフーゾ(AD)は、「村全体をホテルに見立てて持続可能なまちづくりをする」仕組み。イタリアで提唱され、日本では一般社団法人「アルベルゴ・ディフーゾ・ジャパン」(ADJ)がその普及に努めている。
矢掛町は同取り組みをかねて進め、2018年にイタリアのAD協会から日本初の「アルベルゴ・ディフーゾ・タウン」に認定された。
旧山陽道の宿場町で、街道沿いに残っていた築200年以上の古民家群を宿に再生した。同町が「観光元年」とする2014年に20万人台だった年間観光客数はコロナ禍前の19年に30万人台に増加するなど、町のにぎわい創出に実績を上げている。
会議では島根県江津市有福温泉、広島県庄原市、富山県南砺市井波の各事例も報告。若宮健嗣・内閣府特命担当相(デジタル田園都市国家構想担当)は「地方活性化に資する取り組みへ、できる限りの支援を行う」と関係者を激励した。
岡山県矢掛町の事例報告