「みんなを幸せにする経営戦略~利益は全てを潤す~」 全日本ホテル連盟が経営者向けセミナー


セミナーの様子

 全日本ホテル連盟(ANHA、清水嗣能会長=福井県・ホテルリバージュアケボノ)は14日、「みんなを幸せにする経営戦略~利益は全てを潤す~」をテーマに経営者セミナーを東京の日本青年館ホテルで開いた。旅館・ホテル経営分野の有識者を迎え、アフターコロナのホテルが目指すべき姿、「会社」「スタッフ」「顧客」の3者全員が幸せな状態を実現するための方針や施策などを講演。会員ホテルなどの経営者ら約60人が参加した。コロナ禍を乗り越え、旅館業法・モデル宿泊約款の改正、合理的配慮の提供の義務化など、昨年末から今年にかけて宿泊業界に大きな動きがある中、これからの新しい時代に即した経営のヒントを探った。

 冒頭、主催者あいさつで清水会長は、能登半島地震で被災した旅館・ホテルの現状、宿泊施設が被災者の受け入れを積極的に行っていることを伝え、「宿泊業は平時にも災害時にも社会のお役に立てる職業。われわれの仕事は『幸せづくりのお手伝い』であり、価値のある、胸を張って言える職業だと、スタッフにもお伝えいただきたい」と呼び掛けた。

 

経営者のデジタルの積極活用を推進

 陣屋(神奈川県秦野市)代表取締役の宮崎知子氏は、「顧客満足とローコストオペレーションの両立~なぜ陣屋は、高級旅館をたった4人で運営できるのか?」をテーマに講演した。
宮崎氏は、自社開発したクラウド型顧客管理システム「陣屋コネクト」の特長をもとに、デジタル化のメリットやIoT(Internet of Things)事例を紹介。旅館にITを浸透させるポイントとして、「経営者の積極的な活用」を挙げ、「経営者は旅館のルールを作ることができる立場。システムを活用することでどのように便利になるのか、どんなメリットがあるのか、スタッフが腹落ちするまで教え、組織全体に浸透させる旗振り役になってほしい」と伝えた。

 オペレーション面での課題として、上位者から下位者への一方通行の情報伝達では情報が開示されず、不透明な組織になりかねないと指摘。「システムを通じて情報を全て開示することで、システムから自分で情報を得るようになり、スタッフの主体性が身に付く。同時に組織の透明度が上がり、指示待ち体制からの脱却につながる」と説明した。

ペイウォール会員向け記事です。

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒