日本規格協会、「改訂2版 HACCP 実践のポイント」発行


 日本規格協会は、「改訂2版 HACCP 実践のポイント」を発行した。

 “食の安全”を確保するための国際標準であるHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)は、各国で義務化が進んでいます。日本でも、厚生労働省からHACCPの導入をすべての食品事業者に義務づける方針が発表されました。

 HACCPとは、“何が危害を及ぼすかを分析(Hazard Analysis)し、ミスしてしまうと危害に繋がってしまう重要な管理事項(Critical Control Point)を重点的に管理すること”です。しかし、この定義だけでは、具体的に何をすればよいのか?HACCP義務化に対応できるか?という疑問や不安は拭えません。

 

『改訂2版 HACCP 実践のポイント』
https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0100/index/?syohin_cd=330544

  本書は、まず「HACCPとは何か」を説明し、続いてモニタリング方法の設定や、記録の維持管理などの「HACCPの7原則」を説明しますが、ここまでを解説した教本的な書籍は、既に多くの出版社から発行されています。本書の強みは、“実際に、どのように取り組めばよいのか”について、詳細に記述していることです。例えば、下記の項目を解説しています。

・原材料の管理(受入時の注意点、納入業者への対応に至るまで細かく記述)

・原料処理工程の管理(解凍、保管、原材料由来の異物混入に至るまで細かく記述)

・加工工程の管理(加熱処理・冷却・衣付け・凍結などの管理に至るまで細かく記述)

・包装工程の管理(異物チェック、トレーサビリティに至るまで細かく記述)

・アレルギー物質の区分管理(交差汚染防止、原材料の区分保管に至るまで細かく記述)

・施設の整備(ゾーニング、空調、給水設備に至るまで写真付きで細かく記述)

・機器の洗浄(洗浄剤の選択、殺菌用薬剤の特徴に至るまで細かく記述)

・危険異物の混入防止(金属検出機、X線異物検出機の原理から解説)

・防虫対策(防止例を写真付きで紹介)

・従業員の教育方法

 抜粋しただけでもこれだけのボリュームがあり、時には数値や写真を織り交ぜながら、具体的に解説しています。巻末には、HACCP義務化の動きを含めた行政の動向も掲載し、充実の内容となっています。食品メーカーでの実務や公的検査機関での改善支援業務の経験が豊富な著者だからこそ執筆できる実践的な内容となっています。


■一般財団法人日本規格協会(JSA)について

日本規格協会は、1945年12月に 「工業標準化及び規格統一に関する普及並びに啓発等を図り、技術の向上、生産の能率化に貢献すること」を目的に設立されました。

 「標準化ナショナルセンター」である当協会では、JISの開発、JIS規格票の発行と販売、JSA規格の開発、国際規格ISO IECの開発、JIS・国際規格・海外規格の頒布、年間約100種類に及ぶ多彩なセミナーの提供、ISO9000、ISO14000をはじめとする各種マネジメントシステムの審査登録、各種サービスに関する認証、マネジメントシステム審査員などの資格登録、品質管理検定(QC検定)等の事業に取り組んでおります。


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