【逆境をチャンスに-旅館の再生プラン361】2017年に取り組むこと その2 青木康弘

  • 2017年1月9日

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 前回に引き続き、2017年に取り組むべきポイントについて紹介しよう。今年は「油断していると足下をすくわれるリスクの多い年」となるだろう。好調の中でも、リスクの芽を早く見つけ対策を打っていきたい。勝って兜の緒を締めることである。

 ■人材不足に仕組みで対処する

 昨年以上に人材不足が深刻化していく年となるだろう。旅館・ホテルの人材不足は構造的な問題である。管理職となるべき30~40代は就職氷河期世代であり正社員採用が少なかった。加えて、当時の旅館・ホテル業は大手も含めて人件費抑制・人員削減に注力したため、人材が異業種へ流出してしまった。

 今さら待遇を良くして募集をかけても、業界にベテラン人材の絶対数が不足しているために集まらないのである。また、新卒や若年層は、年間休日数や残業時間などの条件が有利な異業種にとられている状況にある。

 若手~中堅層が退職してしまったために、シニア中心で運営している旅館・ホテルは少なくない。

 「旅館・ホテル業の働き方は変えようがない」と諦めることなく、仕組みで対処することが必要となってくるだろう。

 現在はビジネスホテル中心に導入されている自動精算機を旅館・ホテルでも導入していかないとフロントスタッフの不足に対処できなくなるかもしれない。客室のリニューアルはコンセプトや見栄えだけでなく、いかに短時間・少人数で清掃しやすいかが選定のポイントになってくるだろう。

 料飲部門は質の追求だけでなく、レストランチェーンのような効率化が求められている。地方単館でも未経験者を早期戦力化するために、人材育成のプログラムを作ることが望ましいだろう。

 ■金融機関の方針転換に対処する

 東日本大震災に伴う賠償金も打ち切りとなり、金融機関は取引先の存否の見極めに注力するようになっている。これまで震災の影響があるから元本弁済の棚上げもやむなしという姿勢だったのが、約定弁済が再開できる見込みがなければ廃業や売却を促すようになっている。

 この流れは今年一層加速化するだろう。震災の影響があるからという説明だけでは金融機関を説得できなくなってきている。協力を得られるよう明確な方針を示すことが求められる年になるだろう。

 (山田ビジネスコンサルティング事業企画部部長)

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