阪急交通社グループ（阪急交通社など３社）が１７日発表した２０１６年度決算（１７年３月期）は、営業収益が前年度比１・８％減の２９９億３８００万円、営業利益は同６・４％減の６億３７００万円だった。
国内旅行については、うるう年の「逆打ちお遍路」で四国方面が好調に推移し、北海道・東北方面も新幹線開業効果で堅調だったが、熊本地震の影響で九州方面の集客が減少し、「ふっこう割」などを活用して需要喚起を図ったものの「前年を若干下回った」という。
訪日旅行は需要の拡大を背景に、特に欧州からの集客が好調で取り扱いを増やした。
一方、海外旅行は台湾、中国などのアジア方面、オセアニア方面が好調だったが、国際情勢悪化の影響を受けた欧州方面は減少。法人業務渡航部門は企業業績の回復もあり、安定的に推移した。
今後については、国内は遠距離の北海道、沖縄方面が活況で、九州方面も急速に回復、自治体と連携した深掘り商品なども伸長しており、「おおむね堅調に推移する」と見ている。
また、国内、海外共にクルーズやハイキングツアー、チャーターなど特化型商品の強化、個人旅行への積極的な取り組みを図り、新たな顧客層の解題を目指す。
グループ３社（阪急交通社、阪急阪神ビジネストラベル、阪急トラベル・インターナショナル）の合計取扱高は、国内旅行が同２・７％減の１２９０億６００万円、海外旅行が同７・１％減の１８６９億９１００万円、外国人旅行は２６・９％増の２７億５２００万円。
