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観光業界人インタビュー 第2942号≪2018年6月16日(土)発行≫掲載

北海道観光振興機構 誘客推進事業部担当部長
橋屋 哲氏



──組織の立ち上げの経緯は。

 「組織は、道外からの入り込み数を増やし、海外客の受け入れ整備などの課題を解決するため、2008年4月に立ち上がった。前身の北海道観光連盟から組織を新たにし、これまでの道庁の予算を執行するだけの役割から、事業の企画立案の役割も併せ持つ組織とした。16年度の北海道の観光入り込み数は5466万人で、道外からは国内が594万人、海外が230万の計824万人の客が訪れている。一方、道内からは4642万と道内の人による道内旅行が観光客の大半を占めている。海外客は年々増えており17年度は約280万人となる見込みだ」

──組織内について。
 
 「二つのチームで動いている。一つは地域支援事業部、もう一つは誘客推進事業部だ。地域支援事業部は道内を見る部署であり、観光客の受け皿の整備や人材育成などを行う。道内の基盤の強さと客の満足度を高めている。誘客推進事業部は道外を見る部署で、国内外の客に来ていただくためプロモーションなどに取り組み誘客を推進している」

──中期計画を新たに発表したが。

 「今年3月に18年度を初年度とした、3カ年の『第3期中期事業計画』を発表した。定性目標は(1)観光客の満足度向上やさまざまなニーズに対応できる人材育成(2)リピーター獲得へ道民のおもてなし意識向上(3)地域での付加価値の高い商品開発や広域連携体制の構築促進による通年での観光客が満足できる観光地づくり(4)道東・道北エリアを中心としたインバウンド拡大に向けた2次交通・受け入れ環境などの整備(5)市場の特性とトレンドを分析し、熟度に応じた柔軟なプロモーション展開(6)顧客視点重視の発想による戦略的な誘客の促進や相互送客に向けた取り組み—とした。目標数値を達成するために、海外誘客への仕組みの細分化や道内での新千歳空港以外の空港の利用促進に取り組む。道外の国内は、10年前に600万人を達成してから横ばいが続き伸び悩んでいる。現状を打破し、観光客を約30万人伸ばし620万人を目指す。達成には、道外からの一番の移動手段である航空を活用した戦略が重要となる。現在、羽田—新千歳の発着枠は飽和状態となり10%も伸ばせない状況にある。よって、羽田は3%程度の伸び率で考え、大阪・伊丹や愛知・セントレア、地方空港からの送客を10%以上伸ばす。目標数値を達成するために、全体で5〜6%伸ばすとすると、地方が鍵となる。これからは、地方空港から羽田などを経由して、旭川、釧路、帯広など新千歳以外の地方空港へダイレクトインさせる必要がある。現在は母数も少なく、取り組み方次第で10%は伸ばせるだろう。一般消費者向けのBtoC、旅行会社やメディア向けのBtoBのプロモーションをエリアやターゲットを把握した上で事業に落とし込んでいく」

──現在の取り組みは。

 「道内のローカル空港への誘客を拡大するため、旅行会社に新たな切り口の旅行商品の造成に対して販促支援を行っている。宿泊エリアや宿泊数、利用空港などの条件を付け、ローカルの活性化を促す。昨年から、地方からの誘客事業として、東名阪以外の中核8都市を対象に誘客事業展開をしている。今年も4都市増やして誘客の裾野を広げていく。データで見ると、首都圏は3600万人の人口がおり、約30%の人が北海道に訪れている。一方、中国地方5県は730万人いるが2%程度にとどまる。首都圏のプロモーションは有効だと思うが、地方都市も無視できない。現状少ないということは、伸び代があるということだ。当機構のホームページのアクセスから北海道に訪れる人の割合を分析すると、東京、大阪、神奈川の都市部の人は情報量に対して北海道に来ている人は多い。しかし、4番目の愛知以下の地方はアクセス数に対して訪れる人が都市部より少ない。これは、ニーズに対して情報発信が少ないと読み取れる。今後は、地方への情報発信を増やし誘客促進に取り組む」

──DMOに必要なことは。

 「われわれ広域連携DMOは、マーケティングを行い仮説を立て、地域が稼げる仕組みを作り落とし込むことだ。データに基づいた商品作りや情報発信が必要となる」

──地域の課題は。

 「2次交通は課題。北海道は、レンタカーを利用する人にはドライブ天国だが、公共交通機関の利用者は移動が困難だ。冬はさらに雪も影響する。今後は、2次交通の整備と相まって、移動距離の少ない拠点周遊型の新しい旅スタイルを提案していく。道内には富良野、十勝、釧路などエリア内だけで楽しめる場所は数多くある。これまで広域周遊型旅行では30分しか滞在できなかった場所で半日体験をするなど、エリアの充実度を上げたコンパクトな旅行の提案だ。客が拠点で連泊したときに対応できる滞在メニューや体制を、宿泊施設やエリア内の多くの人たちとともに考えていきたい」

──今後の取り組みは。

 「国内外に対して一定の北海道ブランドは確立できている。現在は、『自然』と『食』が主な観光だが、次はアウトドアなど『体験』を売り出す。海外客も買い物から体験へと移っており浸透させたい。リピート化も重要だ。15年以降人口が減少する中で、定住人口の増加も重要だが、流動人口を増やすことも必要。北海道は長期滞在旅行が多く、次に訪れるのは10年後という声が多い。当機構調査では、北海道旅行を選択しない理由として(1)旅行費用が高い(2)必要な旅行日数が取れない—の理由が約8割を占めた。今は、航空会社の事前割やLCCなど安い移動手段は豊富であり宿泊費も全国の中では決して高くない。つまり、(1)の理由は(2)の旅行日数に起因すると考えられる。これを払しょくするために、拠点型で2泊程度の旅行日数で複数回訪れてもらえる旅行も浸透させていく。従来の広域周遊型と拠点周遊型の二つの軸を一緒に回していく」


【はしや・さとる】
近畿日本ツーリスト入社後、商品企画、国内旅行部部長、地域振興事業部長を経て、12年にグループ会社ティー・ゲート代表に就任。15年から現職。

【聞き手・長木利通】


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