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観光業界人インタビュー 第2826号≪2015年12月19日(土)発行≫掲載
 
連載・観光で地方創生を⑬

ふるさと創生ニッポンおかみさん会代表
冨永 照子氏


──1968年に東京・浅草で、「浅草おかみさん会」を立ち上げました。

 「東京五輪が開催された64年頃から高速道路や新幹線ができるなどインフラ整備が進んで他の町に人が流れ、日本一の盛り場だった浅草が、暗い、怖い、汚い街になりました。これでは子供たちが街を継ぎません。私は仲見世商店街の和菓子屋に生まれ、ガキ大将で威張っていました。そういう人間だから、何かやろうということで、女性による街おこしの会を作りました」

──どんな活動をしていますか。

 「70年に、当時あった国際劇場に観光案内所を作りました。三社祭の担ぎ手もいなくなった78年には日本で初めてロンドンの2階建てバスを走らせました。その後も、いろいろな形で街おこしを進めてきました」

──2階建てバスの導入は苦労したと聞きます。

 「ロンドンの2階建てバスを知り、ロンドンも浅草も同じ下町ということで発想しましたが、日本では高さ制限の法律に引っかかります。しかし、まだ若かったので、時の運輸大臣に体当たりで頼んで、超法規的に認めてもらいました」

 「お金が足りないという問題も出てきました。当時、ある洋酒メーカーがビールを売り出したばかりで、商店街のみんなでビールを買うからと言って、その会社に2階建てバスのお金を出してもらいました。その時に企業とのタイアップという手法を覚えました」

──女性の会は注目を浴びたそうですね。

 「新聞から『浅草』の文字が消えてしまうという危機感があったので、新聞社を呼んで取材してもらいました。記事には『旦那衆には任せておけない』などと書かれるのですが、それで、なるほどなと、女性が立ち上がれば取材してもらえるのだと分かりました」

──今年11月5日、地方創生に取り組む「ふるさと創生ニッポンおかみさん会」を設立しました。

 「国が『地方創生だ』と叫んでいますが、何かピンときません。子供を産んで育てて、町で頑張れよと、ただそれだけ。今まで私たちが街おこしを一生懸命やってきたように、地域の人たちが頑張るのが本当の地方創生です。元気なふるさとを創生し、次世代の若者に継承していくため、女性による全国的な組織を立ち上げました」

──どのような取り組みを。

 「企業とタイアップして、Uターン就職など、若者を地方に就職させるスキームを作りたいと考えています。地方にも儲かっている会社はたくさんありますが、若者は東京での就職を望んで、地方の会社には人が集まりません。地方の女将さんたちは、名士とはいかなくても、地元では信頼があります。女将さんたちが地元企業と人脈を作り、出て行った若者や東京に住む若者に『良い会社があるから、こっちへ来て就職しなさい』と就職をあっせんする運動をしていきます」

──会長の力強い働きに期待しています。

 「商売人はお金を儲けて地域社会に還元する。私は私利私欲なく、身銭を投じて、街おこしに没頭してきました。そして、自分の店も繁盛しています。『情けは人の為ならず』。街おこしは商売にもプラスになることをみんなに教えたいですね」


【とみなが・てるこ】
 浅草仲見世四代目に生まれ、浅草や全国の商店街のために活動。現在は協同組合浅草おかみさん会理事長、ふるさと創生ニッポンおかみさん会代表。2015年下町人間庶民文化賞受賞。78歳。


【聞き手・積田朋子】


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