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観光業界人インタビュー 第2671号≪2012年9月1日(土)発行≫掲載
安全講習会で意識徹底
ウェブ展開と外客に力


はとバス社長
金子正一郎氏


──東京都では交通局長を務めました。
 「路線バスを事故なく、いかに定時運行させるかが仕事で、観光バスとは全く無縁だった。東京生まれの東京育ち、はとバスの名前は知っていたが、利用したことはなかった。初めて乗ったのは4〜5年前で、親戚の東京案内で利用した。観光スポットを効率よく回れるし、東京の新たな発見もある。予想以上に使い勝手がいい。私が言うのも何だが、利用しない手はない(笑)」

──社長就任は昨年9月。3月には東日本大震災、原発事故が起こり、大変だったでしょう。
 「創業以来初めて、バスが1台も動かない日が2日あったと聞いた。東北のお客さまが激減し、外客もガクンと減った。日光方面のツアーも駄目になるなど風評被害も出た。回復の兆しを見せ始めたのは秋以降だが、本当に苦しい状況が続いた。売上高は通常150億〜160億円あるが、震災で140億円まで落ち込んだ」

 「当社は観光バス、ホテル、不動産などを手がけているが、観光バス事業での売り上げは90億円程度。利益率は低く、ホテルや不動産で支えている。稼働率の向上、コスト見直しなどで何とかやっているのが実情だ」

──業態は違いますが、高速ツアーバス事故の影響は出ていますか。
 「安全性に対する不安からか、やはりキャンセルがあった。事故を機に、消費者の業界を見る目は厳しくなったと思う。就任して最初に手がけたことは乗務員に対する安全講習会の開催とCS(顧客満足)活動の徹底だ。交通局長時代の経験を踏まえて話した。現在、ドライバー、ガイド共に約150人いるが、皆意識が高く、満足した成果が得られた」

──基盤となる東京はスカイツリーの開業など追い風が吹いていますね。
 「スカイツリー効果は抜群で、地方の旅行会社経由で常に20〜30人の団体が入っており、満杯状態で推移している。開業時、12コース、16台での運行枠をいただいたが、8月からは15コース、18台となった。東京はスカイツリーはじめ、ゲートブリッジなど観光スポットが次々にオープンしており、いろいろな商品展開ができる。この強みを生かし、今後も攻めの姿勢で臨みたい」

──事業計画は。
 「今年度を初年度とする3カ年計画がスタートした。『お客さまに満足と感動をいただけるよう、はとバスブランドの確固たる地位の確立を』テーマに掲げ、高品質で専門性のある事業展開を目指す。最終年度の売り上げ目標は観光バス事業で105億円、全体では152億円とした」

 「当社は60歳代の利用者が最も多く、次いで50代、70代となる。旅行に目が肥えており、シビアだ。そうした方々に選んでもらえるような商品をどう造っていくかだ。造成力に磨きをかけ、『さすがははとバス』といわれるようにする」

──はとバスはパンフレット販売が中心ですが、ウェブ展開については。
 「今後力を入れていくべき分野だ。話題のスポットができたら、ネットですぐ発売できるようにする。従来はパンフレットの商品をあげていたが、どうしてもタイムラグが生じてしまう。ネット販売では料金が問題になるが、立ち寄る場所や食事内容などは同じなので、パンフレットと料金差はない。安かろう、悪かろうの時代ではない」

──外客向けに新たなガイドシステムも導入したとか。
 「GPS機能を使った4カ国語対応の自動ガイドナビシステム、いわゆるトモダチシステムを7月から3台のバスに標準装備した。外客の利用は定期観光の中で1割程度に過ぎないが、開拓の余地はあり、事業計画の大きな柱の1つだ」

──クレームはありませんか。
 「最も多いのは食事内容に関するもので、施設側に改善を申し入れることもある。運転手やガイドに関しては、概ね評価が高い」

──ご趣味は。
 「ゴルフかな。健康に良く、交流関係も広まる。好きな選手は片山晋呉。石川遼は自分とかけ離れすぎていて(笑)。後は映画。『ALWAYS3丁目の夕日』が感動したね。1作目が一番良い」


【かねこ・しょういちろう】
中央大法卒、1975年東京都入都。交通局総務部長、同次長などを経て、2008年7月から交通局長。11年7月退職、9月現職就任。東京都出身、60歳。

【聞き手・内井高弘】


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