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 ■観光業界人インタビュー 第2485号≪2008年9月27日(土)発行≫掲載
「人材育成が重要」
付属学校に観光学科設置へ


北海道商工会議所連合会
会頭
高向巖氏

 北海道商工会議所連合会の高向巖会頭にインタビューした。高向氏は北海道商工会議所連合会会頭として、北海道新幹線の札幌延伸に向けた誘致運動の先頭に立つ。この5月に北海道観光に関する独自レポートをまとめたほか、札幌商工会議所付属専門学校に観光産業で活躍するスペシャリスト育成をめざす「北海道観光学科」を新設するなど、サミット後の北海道観光にも積極的に取り組んでいる。

──札幌までの新幹線誘致で、観光に大きな効果が期待されますが。
「北海道新幹線は、平成27年度中にまず新函館駅(仮称)までの営業開始が決定しており、現在新青森・新函館間の工事を行っています。函館では新幹線開業による観光客増加も見込んで、ホテルの建設が増えるなど、具体的な経済効果があらわれています」

「また、道内における新幹線の経済効果を全道一円に波及させるため、新幹線の札幌までの延伸が決定するよう運動を強力に展開しています。新幹線が札幌まで来ますと、東京と4時間弱で結ばれ、これまでアクセスに時間がかかった北関東、東北の方が観光で来ていただけるものと大いに期待しています。また、札幌からのJR在来線やバス・レンタカー等の道路ネットワーク利用により、道東、道北など北海道全体の観光地が活性化されると考えています。将来的には、北海道の新鮮な農水産物なども高速での物流が可能となるため、道産品の付加価値向上につながることが期待されます」

──ホテル・旅館業の経営向上のために、セミナーを開催しその指導に当っておられますが。
「本年の2月から3月にかけて、登別・旭川・函館の商工会議所とともにホテル事業者らとの懇談会を開催し、経営体質の強化に向けた意見交換を行い、5月に『北海道の観光業界の発展に向けて』という報告書をまとめました」

「観光業界の皆さんとの話では、入込客を増やす、宿泊客を増やすことが大事という議論が多いのですが、『大勢のお客様に来ていただいても経営が苦しい』ということを良く聞くわけです。事業の継続・発展には利益確保が大切なのですが、商工会議所は観光の専門家ではありませんので、皆さんにご指導するというよりも、専門家にアドバイザーとして意見をいただいたり、皆さんが工夫されていることをお聞きし、それを行政などへの要望とともに取りまとめたものです」

「例えば利益をもっと上げるために、『レベニュー・マネジメント』と呼ばれる予約管理システムの活用により売上をアップする仕組みを紹介しています。専門家のお話では、北海道の旅館・ホテル経営はすでにコスト削減がすすんでおり、オペレーションも合理的なのだそうです。そうなると大事なのは宿泊料金の設定の仕方となりますので、これを研究する必要があります。しかし、このマネジメントシステムについて精通している人が少ないので、北海道内に広めていきたいと考えています」

「また、夏冬の繁閑格差の解消は大きな課題ですし、地産地消という面では北海道産の安心・安全な食材を大いにPRしていくべきだと考えています」

──観光に携わる人材育成がこれからますます重要になってくると思いますが。
「観光業に携わる人材育成は大変に重要です。観光業に関する知識と、実習を通して観光現場を経験し、将来の観光業を背負って立つ人材育成をめざして、札幌商工会議所の付属専門学校に、『北海道観光学科』を新設し、この10月から生徒募集を始めます。観光業に携わる商工会議所会員の皆さんに、講師として、またインターンシップの受け入れ先として、そして将来の就職先として全面的な協力をいただきました。地元に密着した、地元ならではの知識・情報を観光客の皆様にわかりやすく伝える、ご案内できる力が、おもてなしの心とともに必要です。もう一度北海道を訪ねたい、もう1泊してみたいとお客様に感じていただける魅力を発信し、観光商品を企画する力やマネジメント力、計数管理能力など、観光業界の中枢を担う人材を育成します。2年制の専門学校ですが、もっと勉強したい人には、大学への編入の道もあります。オール北海道の商工会議所ネットワークを利用して、人材育成を図っていきます」

──サミットを終えて、これからの北海道観光について。
「大成功に終わった北海道・洞爺湖サミットから2カ月が過ぎました。連合会としても、本年が『北海道観光元年』として、観光業のパワーアップを図っていきます。安心・安全な食料基地としての『食の北海道』、心の癒しの基地としての『観光の北海道』が、北海道を牽引していくことになります。地域間、業種間、産官学の連携を実現していくことで、単独ではなしえない成果を挙げることができると考えています。北海道観光に期待してください」

【プロフィール】
たかむき・いわお
昭和13年12月11日生。37年3月東京外国語大学中国語科卒業、42年6月コロンビア大学大学院経済学科修了。37年4月日本銀行入行。札幌支店長、情報サービス局長を経て、平成5年6月北洋銀行代表取締役副頭取。12年6月代表取締役頭取。13年4月札幌北洋ホールディングス代表取締役社長。18年6月から北洋銀行代表取締役会長、札幌北洋ホールディングス代表取締役会長。公職は16年6月から札幌商工会議所会頭、同年7月から北海道商工会議所連合会会頭。


【聞き手は本社顧問・石子彭培】
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