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 ■観光業界人インタビュー 第2467号≪2008年5月17日(土)発行≫掲載
まちづくりが観光の基礎
“天地人”と両面で推進を


山形県商工労働観光部長
菅野滋氏

──4月1日に現職に就いたが、これまでの経歴は。
「総務企画畑が長い。人事、行革などだ。そういう意味で商工関係は初めて。ただ、かつて企画にいた時に商工も担当していた。また財政課の時は商工労働観光担当だったので事業の大まかな流れはつかんでいる。業界、観光関係の皆さんの話をよく聞いて何ができるのかを考えていく。なるべく早くいろんな方面に動きたい」

──商工労働観光部は非常に幅広い管轄となるが。
「確かに広いが最終的に行き着くところは『住んでいる人たちがどういう風に良くなるか』。人口減少の中で山形に残ってもらうために、どうやって就業機会をつくるかが一番の宿題。それが商工業であり観光ではないか」

──自身の『観光』についてのイメージは。
「企画を担当していた当時はスキー場やリゾートの開発が盛り上がっていたが、少し違和感があった。まずは住んでいる人たちが暮らしやすい地域づくりをして、それを外から来た人たちに『おすそわけ』する。それが観光では。だから、6〜7年前、旧八幡町(現酒田市)に助役として出向していた頃、観光の『光』はその土地の風土だという話を初めて聞き、自分の考えの後ろ盾を得た感じがした。八幡は以前、鳥海山のリゾート基地計画があったのだが、イヌワシの生息地ということが分かり、町自体が、イヌワシを大切にし自然と共生するまちづくりの中でお客さんを呼ぶ方向に転換した。そんな町の人の話を聞いていたので、なおさら『国の光を見る』という話に触れ、感激した」

──国交省出身で観光に詳しい後藤靖子副知事は、地域全体での観光への取り組みを訴えているが。
「私がこれまで感じていたと向いている方向は一緒。非常に心強い。業界の皆さんは日々の事業により生活しているわけだから、いくら高い理想を掲げても全員が足並みをそろえられるわけではない。しかしニューツーリズムが盛り上がる中、まちづくりの話をきちんとしなければ、(県内外の求めに)応えられない。そういう意味では、評判の良い『やまがた花回廊』などは、地域のものを『おすそわけ』することで来た人たちにも喜んでもらえている。地域起こしという意味でも良い企画で、非常に山形らしい観光のあり方だ」

──今年の重点事業はまちづくりがカギとなる?
「取り組みの中でおもてなしの心や新しいものを発見していく試みを進めながら、一方では来年のNHK大河ドラマ『天地人』などを絡めた形での観光の振興、この両面作戦を進める」

──天地人関連では。
「昨年の秋に協議会を発足した。今年は来年1月からの『天地人博』に向けた準備を進める。また山形をきちんとドラマで取り上げてもらえるよう、知事を先頭にして直接NHKへの働きかけも行う。問題は、天地人が県南部の置賜地方の話と思われがちなこと。山形市や庄内地方もゆかりがあるわけだから、どうやって人を県内全域に呼び込むかだ。また米沢の街づくりは直江兼続によるもの。『米沢の風土はそうやって培われてきたんだ』という『形』や『心』がドラマの後にも着実に残り、皆がまちの良さを再認識できる継続的な取り組みの契機となることを重視したい」

──他に重点事業は。
「花回廊から始まって、仙台宮城DC、新潟DCのプレキャンペーンがある。太平洋側と日本海側をうまく連携させ横のつながりを持たせるよう、仕掛けを考えたい」

──天地人も、新潟、福島、山形の3県が舞台だ。
「連携して広域観光ルートづくりとプロモーションを展開する。3県知事による東京での直前イベントも考えている。3県の連携はもとより、昨年発足した東北観光推進機構とも連携を図りながら広域的な取り組みを進めていきたい」

──インバウンドは。
「当県はまだまだ水準は低いが、ここ数年伸びは大きい。1番は台湾、次は韓国からの旅行者がターゲット。韓国は4年前にソウル事務所を作りがんばっている。台湾からの旅行者は、多くが立ち寄りで、県内宿泊者は3分の1程度。5、6割の人が県内に泊まるようにするのが1番の目標だ。そのため台湾に東北では初めて単県で現地コーディネーターを置いた。7月に新橋演舞場で公演される『おしん』の観劇と山形観光を組み合わせたツアーなどを現地に積極的に売り込む。人気の『雪』『温泉』もアピールしていく」

「山形の観光客は4千万人台でほぼ横ばいが続いている。その状況を脱却するには、やはり強い先導力での売り込みが必要だ。知事もトップセールスを積極的に行っている。あとは企画力の問題もある。ただ行政がどこまで何をするかということは非常に難しい。やはり民間の人たちが一生懸命でなければ行政が旗を振っても仕方がない。民間の皆さんと手を携えがんばりたい」


【聞き手・小林茉莉】
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