観光経済新聞社は、旅行会社やネットエージェントが投票で選ぶ温泉地の人気ランキング、第26回「にっぽんの温泉100選」を発表した。1位は今年も草津温泉(群馬県)。これで10年連続のトップという金字塔を打ち建てた。昨年の3位から順位を上げて登別温泉が2位に。逆に昨年2位だった由布院温泉(大分県)が3位へと順位を下げている。併せて、「人気温泉旅館ホテル250選」と「5つ星の宿」も発表した。
にっぽんの温泉100選審査会は、主催する観光経済新聞社の本社(東京都台東区)で開催。観光経済新聞社に加えて、後援団体である日本旅館協会、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会、日本温泉協会、日本旅行業協会、全国旅行業協会、日本観光振興協会、日本政府観光局、公益財団法人日本交通公社から選抜されたメンバーが審査にあたった。これら国内観光業界の主だった8団体が選考する、にっぽんの温泉100選は、国内観光業界がお墨付きを与えたランキングと言える。
その目的は、旅行のプロである旅行会社やネットエージェントの投票によって、旅行者に支持されている温泉地を把握すること。このランキングに触発された全国の温泉地が地域の魅力づくりを競い、観光地全体のレベルアップが図られることも期待している。
今回もJTBや日本旅行、KNTをはじめとする大手・中堅の旅行会社と、じゃらんnetや楽天トラベルなどネットエージェントに7月1日から10月末までの期間に投票を呼び掛けた。投票の結果、記載不備や組織票の疑いのあるものを除外し、有効投票はがき枚数は1万3604枚。1枚のはがきに最大5カ所の温泉地を記入できることから、総投票数は3万6891票となった。
1位の草津温泉は、三名泉の1つとして、全国的に名が知られる存在。「泉質主義」を打ち出し、泉質の良さを強くアピールする。また、常に新しい取り組みを進める姿勢が10年連続トップの土台となっており、来年春には源頼朝ゆかりの湯を蘇らせた「御座之湯」も「湯畑」の近くに完成する予定だ。
9月中旬の中間発表では草津を抑えて1位につけていた登別温泉は、悲願ならず、2位。「温泉のデパート」の異名を持ち、泉質が異なる9種類の温泉がある。
3位の由布院温泉、さらに4位の黒川温泉(熊本県)までを含めた上位陣の顔ぶれは、ここ数年変わらない。昨年8位の下呂温泉(岐阜県)が順位を2つ上げて6位、一方、昨年6位の有馬温泉(兵庫県)が2ランク下がり8位となっている。
プロが選んだ「第26回にっぽんの温泉100選」発表
プロが選んだ「2012年度人気温泉旅館ホテル250選」発表