京都市や市の観光関連団体などで結成する京都国際観光客誘致推進協議会は、観光客が減りやすい冬季シーズンの集客を狙い外国人観光客を対象にした冬季集中キャンペーン「KyotoWinterSpecial」を政府が推進しているビジット・ジャパン・キャンペーン(VJC)と連携して12月から08年3月まで実施する。初の試み。

　同キャンペーンは期間中、外国人観光客が予約した客室よりワンランク上のホテルや旅館の客室を同額で提供するアップグレードサービスを実施。柊家旅館、八千代旅館など全12の旅館・ホテルがサービスを提供する。差額料金は各宿泊施設が負担。また、インターネットを活用し非公開文化財の公開や京都の夜の風物詩「花灯路」など京都の冬のイベント情報を発信する。

　同キャンペーンの英文公式サイトが8月30日にインターネット上に開設され、海外のウェブサイトを中心に京都特集やアップグレードサービスなどを紹介している。同サイトでは桝本頼兼京都市長のウェルカムメッセージを掲載し京都市のおもてなしの心を発信する。

　京都市によると、06年の宿泊外国人観光客数は過去最高の約80万人を記録した。米国が一番多く、全体の約30%を占め、台湾の14%が2番目に多かった。冬の京都の外国人観光客数は、06年12月で約4万6千人だった。

　HISエクスペリエンスジャパン(HEJ)は8月31日、訪日外国人旅客向け体験型プログラムに「サムライ道場」を追加で発売した。

　ハリウッド映画「キル・ビル」で殺陣の振り付けなどを担当した島口哲朗氏が率いる殺陣パフォーマンスグループ「剱伎衆かむゐ(けんぎしゅうかむい)」から殺陣の演技を学ぶ。刀の抜き差し、構え、振り方など基本動作を学んだ後、斬り役と斬られ役に分かれて殺陣の立ち回りを練習する=写真。2時間30分のプログラムを月2回、日曜日に東京で行う。

　各参加者の演技はビデオで撮影し、自分の演技を見てもらう。着物・袴に着替えての記念写真撮影もする。販売価格は1万2千円。2人から10人で催行する。

　「日中国交正常化35周年2007年中国映画祭」が8月31日から9月3日の4日間、東京新宿の映画館「新宿バルト9」で開かれた。「日中文化・スポーツ交流年」における文化交流プログラムの一環として、文化庁と中国国家広播電影電視総局電影管理局が主催したもの。

　8月31日の開幕式では、本木雅弘さん主演の日中合作映画「夜の上海」(9月22日から一般公開)を招待客にプレミアム上映。9月1日からは「天狗」「恋人紐」「トルファンの恋歌」など日本未公開の中国映画7作品を各回1千円で上映した。

　開幕式には日本側から、青木保・文化長長官、本木雅弘さん、日中文化大使の酒井法子さんらが出席。中国側からは、呉克(ウー・ケ)国家広播電影電視総局センター長と映画監督3人、天狗の主演女優、朱媛媛(ジュ・ユエンユエン)さん、夜の上海で本木さんの相手役を演じ、恋人紐にも出演している女優の趙薇(ヴィッキー・チャオ)さんらが出席した。

　青木長官は、「今年3月に北京で『日中国交正常化35周年記念2007年日本映画祭』を開き、日本映画8本を上映した。日中間の相互理解を深める良い機会になる」とあいさつ。両国での開催の意義を強調した。

　3月の映画祭では「村の写真集」(主演・藤竜也)、「ニライカナイからの手紙」(主演・蒼井優)、「博士の愛した数式」(主演・寺尾聰)、「がんばっていきまっしょい」(主演・田中麗奈)などを上映。俳優の藤竜也さん、女優のいしだあゆみさんらが北京で舞台挨拶した。