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 ■観光業界人インタビュー 第2481号≪2008年8月30日(土)発行≫掲載
職員の意識改革と資源の活用を

草津温泉観光協会
会長
山田寅幸氏

──群馬県草津町では町議会議長経験者の観光協会長就任は初めてです。
「培ってきた人脈、群馬県庁とのパイプの太さを草津町の観光振興に生かせということだろうと思います。私自身はもっと若い人が就くべきだと思うが、総会で選任された以上は全力で努めたい」

──外から協会を見てきたわけですが、どんな印象を。
「率直に言って行政依存型というか、目線がお客さまにあまり向いていない感じだ。町から年間5500万円の観光委託費をもらい、湯もみショーを行う『熱の湯』や駐車場の管理・運営などを行っているが、協会自らが草津を引っ張っていくという気概があまり見られない。就任あいさつでは職員らに『まずお客さまのことを第一義に考えてほしい』と訴え、意識改革の必要性を説いた」

「議員の時は協会廃止論者で(笑)、町の商工観光課または旅館組合と統合すべきだと主張していた。その本人が協会長になったわけだから、廃止論が出ないよう気を引き締めて運営にあたらなければならない。議員時代に行政・議会と観光協会、旅館組合、商工会の業界3団体との会議を提案し、マスコミや旅行会社を訪問すべきだと説いた。これが恒例になり、関係者40〜50人で毎年1回、観光経済さんなど草津と縁の深い企業を訪問している。今年で7回目を迎え、草津のPRに多少なりともお手伝いできたかなと思っている」

──当面の課題は。
「天狗山など温泉を取り巻く山々にリンドウやヤナギランを植え、スキーのオフシーズン期に草津ならではの色鮮やかな山を演出し、観光客を楽しませたい。現在林野庁と交渉中で、来年には着手したい。幸い、若い人も賛同してくれている。また、草津のシンボルである『湯畑』の側にある熱の湯の活用を考えている。観光客が夕方そぞろ歩きを楽しんでいるのに午後5時半には閉館してしまう。観光客のことを全く考えていない。遅くまで無料解放し、気軽に立ち寄れるようにしたい。足湯の設置も手かな、と考えている」

──観光まちづくりという観点ではどうか。
「町では湯畑の良さを生かすべくミニ公園化の計画も考えているようだが、協会としても協力していきたい。山の上から見ると、旅館・ホテルの色がバラバラで、見た目が良くない。景観条例を活用して、統一感を出すような取り組みも考えていきたい」

「草津は高原と温泉、文化とスポーツを旗印に掲げ、ザスパ草津や国際音楽祭などの運営にも関わっているが、町民の関心が薄れているのが気がかりだ。町民1人ひとりがおもてなしの精神で観光客に接しなければ、競争に負けてします。町民の意識を高めることにも取り組みたい」

──嬬恋村の地熱発電問題だが、その後は?
「地熱発電所が仮に建設されると温泉が枯渇する。草津の存亡に関わる問題だ。建設には絶対反対であり、7月25日に観光協会が議会と共催し『草津の源泉を守る町民集会』を開いた。私自身、嬬恋村長とも話し、反対姿勢を改めて示した。嬬恋さんも財政難で、財源確保の手段を探っている事情は理解できるが、この問題は譲れない」

「観光客は年間300万人で推移している。この数は絶対に減らしてはならない。他の温泉地の取り組みで参考になることはどんどん取り入れたい。インバウンドもアジアを中心に増えており、もっとPRして、草津の知名度を高めたい」

【プロフィール】
山田 寅幸氏(やまだ・とらゆき)
東京商業高校卒。草津町議会議員を経て、95年7月議長就任。群馬県町村議長会会長、全国町村議長会副会長。07年3月退任。今年5月28日現職就任。群馬県出身、69歳。ペンションルーバン山田経営。


【聞き手・内井高弘】
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