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  旅館・ホテル ■第2488号《2008年10月18日(土)発行》  

国観連、旅館の企画・販売力強化へ宿泊予約サイト立ち上げ

 国際観光旅館連盟(佐藤義正会長、1278会員)は、旅館の客室流通の高度化に関する実証事業を観光庁の補助金を受けてスタートさせる。平日などの潜在的な宿泊需要を掘り起こすため、工夫を凝らした宿泊プランを各旅館に企画させ、11月中に立ち上げる独自の「場貸し」形態の予約サイトを通じて直販してもらう。旅行会社やネットエージェントに依存せず、旅館自身の企画力、営業力を強化するのが狙いだ。

 国観連の実証事業は、観光産業の新しいビジネスモデルづくりを支援する観光庁の観光産業イノベーション促進事業に採択された。事業名は、「旅館客室流通効率化・高度化事業」。民間企業3社との共同事業で実施する。サイト制作や宣伝は、総合情報サイトを運営するオールアバウト、予約システムの提供はジェイヤド、商品登録などの旅館対応と消費者対応は日本ベストサポートが行う。

 開設する宿泊予約サイトの名称は「旅館プレミアムアウトレット『宿あそび』」。平日やオフシーズンの客室稼働率は休前日に比べて低く、旅行会社に販売委託しても売れ残る客室が多いことから、旅行会社などの販路では販売しにくい、多様なニーズに対応した宿泊プランをこのサイトを通じて流通させる。

 具体的な宿泊プランのイメージとしては、泊食分離型の商品や宿泊客の好みに応じて食事のメニューや分量が選べる商品など、通常の1泊2食付きとは異なる商品。例えば、大都市近郊の観光地、温泉地の旅館では、平日に1日しか休めないサービス業などに従事する層を狙い、深夜にチェックインして翌日に食事や温泉を楽しんでもらう商品などを想定している。

 今回の実証事業で使用する予約システムは決済機能は持たないが、泊食分離や連泊など宿泊客の選択に対応した予約ができる形態にする。旅館にはシステムの導入などの必要はなく、旅館との間の商品登録や予約通知はファックスやメールを使う。実証事業のため、成約手数料などは取らない。

 実証期間は、11月下旬〜来年1月下旬の2カ月間の予定。国観連会員旅館から50〜100軒の参加を見込んでいる。目標はウェブサイトの閲覧が100万ページビュー、予約は1千件程度。旅館50軒が参加した場合、1軒当たり20件の成約を目指すことになる。

 国観連の佐藤会長は「旅館の営業力強化に向けた第一歩となる事業と位置づけている。実証事業を通じて宿泊プランづくりや直販の仕組みを検証して、客室流通に新しいビジネスモデルを構築したい」と意欲を示す。近く会員旅館に対し、宿泊プランの事例などを示して参加を募る予定だ。

 国観連は、実証事業の結果を分析した上で、システムへの決済機能の追加、商品ラインナップの拡充などを検討、来年度以降も事業を継続させていきたい考えだ。



兵庫・紅葉舘別庭あざれ、12月に新築オープン
 
 兵庫県武田尾温泉の紅葉舘別庭あざれ(兵庫県宝塚市)が12月12日、新築オープンする。同館は紅葉舘の名称で営業していたが、台風による被害を受けて04年10月から休館。「武田尾温泉は良い温泉。もう一度皆さんに提供したい」(松本富子総支配人)との思いから再開に至った。 

 フランス語で山つつじを意味する「あざれ」は、春先に同館の周囲一面に咲く。館名には、人々の身近にいて潤いと感動を与えるつつじのような旅館でありたい、との想いが込められている。

 武田尾温泉の泉質は、関西では珍しいラドン含有温泉。疲労回復、胃腸病のほか皮膚病にも効能があるという。同館では男女別の露天風呂と内湯も備えた。客室は12室。全室が源泉掛け流しの風呂付きで、プライバシーを尊重した離れ形式。棟の2階部分すべてが風呂という客室や、部屋の仕切りにガラスを使い、周りの自然を眺められる客室など趣の異なる4タイプを備える。

 新設した食事処「心」では料理人、神田川俊郎氏直伝の創作和食が味わえる。素材は地のものを使い、季節感を演出。冬には郷土料理のぼたん鍋も用意する。

 同館の客層はこれまで、団体、グループが中心だったが、新設オープン後は個人客を意識。食事と日帰り入浴をセットにしたプランや、宿泊のみのプランなどを用意した。

 同館へはJR宝塚駅から電車で8分。宿泊料金は2人1部屋で4万4千円。紅葉舘の名称が示すように、12月初旬までは「館内から一面の紅葉が見渡せる」(松本総支配人)。


山梨・富士レークホテル、露天風呂付き客室オープン
客室「二人静」(露天風呂付き客室)

 富士レークホテル(山梨県富士河口湖町)は10月1日、河口湖が眺められる露天風呂付き客室をオープンした。風呂の湯は河口湖温泉を引く。夫婦向けのツインタイプや家族向けの和洋タイプなど3種類、10部屋を用意。全室で段差をなくし、トイレと浴室に手すりを付けたユニバーサルデザイン。

 同館では99年からユニバーサルデザイン客室への取り組みを始め、06年には富士山を見渡せる客室も設置し、口コミで評判が広がりリピーターや宿泊客が増加した。さらに利用者からの要望にこたえるため、今回河口湖を眺められる露天風呂付き客室を新設した。

 同館では、夫婦水入らずの滞在を望む人に客室「二人静」を提案。マッサージチェアや厳選した家具を導入、「広さ42平方メートルの空間で、ゆったりできる」と同館。料金は2万7300円から。

 食事はプライベート感を演出するため、すべて部屋出し。沼津直送の魚介類と地元食材を使った「富士和洋懐石膳」を提供する。

 新設オープンを記念して同客室の宿泊客に売店やカラオケルーム館内で使える2千円分の「館内利用券」も付ける。
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