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観光行政 第2417号《2007年4月21日(土)発行》  

産業遺産群を観光資源に──経産省が公募し認定へ

 経済産業省は産業遺産を魅力ある新しい観光資源として活用、地域活性化につなげるため、「近代産業遺産群」として認定する方針を決めた。今月下旬から、自治体など地域の関係者を対象に候補地を公募する。

 同省は産業遺産活用委員会(座長・西村幸夫東大教授)を設置。10日に初会合を開き、認定制度創設に向けた基本方針を固めた。認定の対象とするのは「幕末から戦前にかけ日本の近代化に貢献した建造物や機器、製品など」(地域経済産業政策課)。

 関連する複数の産業遺産を結び付けることでストーリー仕立てにし、周遊コースとして観光客に提示できるようにするのが特徴。イメージとして、(1)官営八幡製鉄所とこれを支えた九州炭鉱遺産群(2)貿易立国の原点としての横浜などにおける近代化産業遺産群──などを挙げている。

 同省は4月下旬に同省ホームページ(HP)で産業遺産候補の公募を開始。専門家らに意見を聞いた上で、9月にも産業遺産群を決める予定。遺産群ごとに認定証を発行し、その価値をHPなどで紹介するとともに、10月にはシンポジウムなどを通して全国的な普及を目指す。



「まちめぐりナビプロジェクト」の実証実験、31地域で
 国土交通省は10日、今年度の「まちめぐりナビプロジェクト(まちナビ)」事業で行う実証実験の支援地域を発表した。公募による選定の結果、岳温泉地区(福島県二本松市)など全国から31地域を採択。まちナビ事業の目的は、情報提供の高度化により観光客の移動を支援する先進事例づくり。31地域は、携帯電話やカーナビゲーションシステムを活用した観光情報の発信などに取り組む。

 事業内容の一部を挙げると、岳温泉地区では、観光協会が実施主体。携帯電話のQRコード読み取り機能を使い、各種の観光地情報を提供するほか、地域SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を立ち上げ、事業者と観光客が双方向で情報交換できるデータベースを構築する。

 大分県宇佐市安心院をはじめ大分、熊本両県の3地域では、「Gazoo muraプロジェクト協議会」を主体に、既存の媒体では情報量が少ない農家民宿やツーリズム体験施設などをカーナビ上で検索できるシステムを整備する。

 福島県会津若松市では、日本風景街道「城下町あいづ道草街道」推進協議会を主体に、GPS対応の携帯端末を貸し出し、位置情報と動画による視覚的な案内情報を提供するシステムを構築。さらに会津弁、英語、韓国語、中国語の4種で観光情報を提供していく。


観光関係功労者国土交通大臣表彰の表彰式が都内で開かれる
 国土交通大臣表彰の07年観光関係功労者の表彰式が17日、東京・港区の虎ノ門パストラルで開かれた=写真。今年度の受賞者40人に冬柴鐵三国土交通・観光立国担当相から表彰状が贈られた。観光関係12団体主催の祝賀パーティーもあり、国会議員らがお祝いに駆けつけた。

 式辞で冬柴大臣は「受賞者の皆様には、陰ながら支えてこられたご家族を含めてお祝い申し上げたい。観光立国の実現には、皆様のリーダーとしての役割が重要であり、さらなる努力を賜りたい」とあいさつした。

 受賞者の内訳は旅館業関係26人、ホテル業関係11人、旅行業関係1人、観光関係業務など2人。旅館業のうち女将の受賞者は11人に上った。

 旅館業振興の受賞者を代表して冬柴大臣から表彰状を手渡された日本観光旅館連盟長野支部常務理事、清風館代表取締役の河野利一氏は「日々の仕事をこなしてきただけだが、このように表彰されて光栄だ。旅館を取り巻く環境は厳しいが、努力を忘れず、若い世代とも団結し、旅館業の活性化に取り組んでいきたい」と喜びを語った。

 パーティーでは、主催者を代表して日本観光協会の中村徹会長が「観光立国推進基本法が施行されるなど、今日のように観光に陽が当たるようになったのは、受賞者の長年の努力があってこそ。培ったノウハウ、経験を今後も生かしてほしい」と述べた。

 パーティーには藤野公孝・国土交通大臣政務官、愛知和男・自民党観光特別委員会委員長、塩谷立衆院国土交通委員長、坂本由紀子参院議員らも出席し、受賞者に祝福の言葉を送った。


日中首脳会談、羽田~虹橋にチャーター便開設で合意。便数、時期は未定

 安倍晋三首相は11日、来日した中国の温家宝首相と会談した。羽田空港~虹橋空港(上海)間に定期的な航空旅客チャーター便の開設を目指すことで合意したが、便数や時期は明文化されなかった。

 人的往来の拡大につながる羽田~虹橋間のチャーター便開設については、安倍首相が昨年10月訪中した際にも、温首相との間で意見が一致している。事務レベルでも交渉が続いているが、虹橋空港が国内専用であることなどから実現には調整が必要とされる。

 13日の会見で冬柴鐵三国土交通・観光立国担当相は「便数や時期が合意に盛り込まれなかったことから分かるように、中国側の調整が難しいようだ。日中国交正常化35周年の今年に何とか調整してほしいと考えている」とコメントした。また、会談後に出された「日中共同プレス発表」には、35周年に合わせ、日本から直行便が就航する中国19都市に2万人規模の訪問団を派遣するなどの交流計画を日中が共同で実施することも明記された。


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