観光庁が6月30日に発表した宿泊旅行統計調査の結果、今年4月の宿泊施設の延べ宿泊者数(2次速報値)は前年同月比3.5%増の3968万人泊だった。26都道府県が前年同月の実績を上回った。全体のうち日本人の延べ宿泊者数が0.8%増の3182万人泊で、前年同月の実績に対し2カ月連続のプラス。外国人の延べ宿泊者数は16.0%増の786万人泊で4月として過去最高だった。延べ宿泊者数全体に占める外国人の割合は19.8%に達した。(下段に表)
日本人、外国人を合わせた延べ宿泊者数の上位の都道府県は、東京都が5.6%増の530万人泊、大阪府が10.7%増の283万人泊、北海道が4.9%増の206万人泊、千葉県が4.8%増の187万人泊、京都府が10.0%増の172万人泊など。
地方別では、九州が昨年の熊本地震からの反動増などで18.8%増の450万人泊で、7県すべてでプラスを記録。一方で東北は2.9%減の292万人泊で、青森、山形以外の4県がマイナスだった。中部(福井、岐阜、静岡、愛知、三重の5県)は4.1%減の440万人泊で、愛知県以外はマイナスだった。
外国人の延べ宿泊者数に限ると、前年同月の実績を上回ったのは36都道府県。三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫の8都府県)が15.2%増、地方部(三大都市圏以外)が17.2%増だった。
外国人延べ宿泊者数の上位の都道府県は、東京都が13.7%増の209万人泊、大阪府が25.9%増の119万人泊、京都府が29.8%増の69万人泊、北海道が17.0%増の39万人泊、沖縄県が33.3%増の37万人泊などとなった。
国.地域別では、中国が15.6%減の129万人泊、台湾が7.6%増の112万人泊、韓国が56.8%増の87万人泊、香港が47.3%増の59万人泊、米国が29.6%増の59万人泊など。
客室稼働率は 59.9%に上昇
宿泊施設の4月の客室稼働率(2次速報値)は、前年同月比1.7ポイント増の59.9%となった。
施設タイプ別では、シティホテルが1.5ポイント増の81.3%、ビジネスホテルが1.2ポイント増の75.4%、リゾートホテルが1.0ポイント増の53.4%、旅館が2.1ポイント増の35.0%(従業者数10人以上の旅館は0.8ポイント増の51.5%)、簡易宿所が2.2ポイント増の24.8%。
客室稼働率が高い都道府県は、(1)大阪府87.2%(2)東京都85.4%(3)京都府74.5%(4)愛知県74.2%(5)福岡県72.9%―など。シティホテルは、大阪府で92.8%、京都府で91.0%に達した。
旅館の客室稼働率が高い都道府県別は、(1)東京都61.6%(2)大阪府61.5%(3)香川県51.7%(4)石川県48.9%(5)滋賀県48.4%―などだった。