北海道内でホテルなどを経営する鶴雅グループ(本社阿寒湖温泉、大西雅之社長)は、運営する全ホテルで白熱電球などの主要照明を省エネ型のLED(発光ダイオード)照明に全面交換する作業を始めた。全体で1万数千個にのぼる照明を交換する。
同グループでは、昨年春から二酸化炭素排出量を削減する「ゼロカーボンプロジェクト」を立ち上げ、温泉水の熱交換やヒートポンプ方式による給湯・冷暖房システムをおよそ1億6千万円かけて一部ホテルで試行している。
今回、運営する全ホテルの白熱灯やハロゲンランプ、水銀灯などを全面的に交換することとし、1月から千歳市支笏湖畔の「しこつ湖鶴雅リゾート水の謌(うた)」、3月から釧路市阿寒湖温泉の「あかん悠久の里鶴雅」で交換作業を進めている。
同グループでは、導入の検討の中で国内メーカーのLED製品では割高となることや、使用するサイズ・形状が多種多様で対応できないことから、台湾のLEDメーカーに製造を依頼。台湾のメーカーでは、昨年夏から全ホテルを回って照明器具の形状などを調べ、各種タイプの照明を開発した。同グループでは、「これも数千万円規模の投資となるが、環境に配慮した取り組みとして進めている。光熱費の削減にもなる」として、できるだけ早く全ホテルの交換を完了させたいとしている。