青森デスティネーションキャンペーン(DC)推進委員会は19日、青森県青森市のホテル青森で「青森DC全国宣伝販売促進会議」を開いた。会議と、併催された商談会やレセプションでは、県内各地の新しい観光資源や見どころ、食の魅力などを紹介。約800人の旅行会社関係者らに向け、DC成功に向けた県内の盛り上がりをアピールした。
会議には全国から旅行会社関係者やメディア関係者、JR関係者ら800人が集まったほか、同県内の観光関連事業者やまちあるきイベントなどに携わる住民など約300人が参加。冒頭、県内の観光キャンペーンスタッフやJR、私鉄駅長が壇上に並ぶ中あいさつした三村申吾・青森県知事は、「新幹線の全線開通とDC開催は青森県にとってまさに、千載一遇のチャンス。日本に残された大きな“資源”である観光の力で、日本の国を青森から元気にしていこう」と力強く語ったうえで、青森への旅行需要喚起に向けた取り組みへの協力を訴えた。
会議では県内6地域がそれぞれの観光魅力をプレゼンテーション。各地域で地元に根差したもてなしを行っているねぶた師や観光コーディネーターらが、それぞれの個性を生かした観光アピールを行ったほか、各地域の特徴ある料理をステージ上で試食も勧めながら紹介した。
参加者らは会議や続いて行われたレセプションで、津軽三味線などのパフォーマンスや「黒石つゆ焼そば」「十和田バラ焼き」などが参加したB級グルメ合戦などを通して青森の食や文化に触れたほか、津軽びいどろや津軽塗の制作などを体験。旅行会社関係者らからは、「これまでのDC販促会議にはない、熱気を強く感じた」「青森の人たちのもてなしの気持ちにあふれた会議で、青森の魅力を再認識するきっかけになった」などの声が聞かれた。
林光男同県観光連盟理事長は「県内では観光資源の磨き上げやもてなし機運の醸成などさまざまな取り組みを進めてきており、ここにきて県民も新幹線が開通することの実感が湧いてきている。会議での観光資源のアピールやプレゼンテーションにより、青森県の『やる気』『もてなし』の一端を十分に感じ取っていただけたのではないか」と会議の手ごたえを語ったほか、新幹線効果の持続、拡大に向けた取り組みを一層進めていくことへの意欲を見せた。
20、21日には県内各地を見学するエキスカーションを開催。販促会議の参加者のうち約200人が7コースに分かれ、現地ガイドらと共に青森県の見どころを体感。「青森県のもてなし、特に地元の人の『人の良さ』を評価する人が多かった」(県観光連盟)という。
力強くあいさつする三村青森県知事(写真上)と林県観光連盟理事長