電通は1日、大阪市北区の電通関西支社ホールで、第2回JIRフォーラム「IR(統合型リゾート)〜カジノと関西広域観光〜」を開いた。大阪商業大学の谷岡一郎学長が「関西でのIR導入を考える」と題した基調講演を行ったほか、「IRと関西広域観光」をテーマにパネルディスカッションを行った。
電通は今年3月に東京で同フォーラムを開催しており、今回はIR誘致に積極的な関西地区で開催した。
フォーラムで谷岡学長は、シンガポールやラスベガスのIRの状況を紹介。IR開業でカジノが合法化されると、犯罪が減少する半面、ギャンブル依存症の患者が増加するとして、カウンセリングなど依存症対策の必要性を訴えた。
パネルディスカッションは、パネリストに歴史街道推進協議会ネットワーク推進部部長の井戸智樹氏、華道家の池坊美佳氏、JTB総合研究所主席研究員の太田正隆氏、元ゴールドマンサックス証券の小池隆由氏を迎えた。コーディネーターは大阪商業大学アミューズメント産業研究所研究員の藤本光太郎氏が務めた。
太田氏は、日本や関西地区のMICEの歴史について解説したほか、IRが日本や大阪で開業した際に大型MICE施設の改修や新設に対して、収益から補助が生まれるような仕組みの必要性を訴えた。小池氏は、東京の台場にIRが誘致できた場合の経済的試算やIR事業者の時価総額などを解説。日本国内の上場企業などが積極的にIR事業に参画することを提案した。
有識者が意見交換した