阪急交通社は4日、年末年始に行く海外旅行先ランキングを発表した。
2019年から2020年の年末年始は、カレンダー通りだと12月28日から1月5日と、なんと9連休! また、2020年代の始まり、令和最初のカウントダウンということで、例年以上の盛り上がりが予想されます。長期休暇を利用して旅行の予定を立てている方も多いでしょう。
そこで阪急交通社では、年末年始における海外旅行先の国別申込者数を調査。その結果をご紹介します。
1年に1度しか体験できない、他国での年越し。文化が異なる各国の年末年始事情についてもお伝えしましょう。
2019-2020年 年末年始の海外旅行先ランキングはこちら
1位 台湾
2位 イタリア
3位 スペイン
4位 中国
5位 エジプト
6位 ドイツ
7位 オーストリア
8位 ベトナム
9位 フランス
10位 イギリス
対象:2019年12月31日の宿泊を含む海外ツアー
*滞在先が複数国にわたる場合、必ずしも12月31日にその国に滞在、宿泊しているとは限りません。
*調査時点でのランキングとなります。
通常時から人気の台湾が、年末年始においても1位に。イタリア、スペインをはじめとして、10位中6つの国がヨーロッパの国となっています。
昨年申込者数を伸ばし4位になったエジプトは、今回も5位と上位を維持しました。
それでは、各国のカウントダウンイベント、年末年始の習慣や注意点を含む海外旅行先ランキングの詳細は以下をご確認ください。
1位 台湾
台湾で有名なカウントダウンイベントといえば、台北101の高層階から放たれる花火。ライブやセレモニーなども行われ、毎年多くの人で賑わいます。大晦日は交通機関が終夜運転されていますので、時間を気にすることなくカウントダウンイベントに参加できるのも嬉しいポイント。
また、台湾では年明けまでクリスマスのイルミネーションをしているところが多く、少し遅れたクリスマス気分を味わえます。パワースポットとして有名な龍山寺や保安宮などの寺院に初詣に行くこともできます。
2位 イタリア
イタリアの大晦日は、カウントダウンで花火が打ち上げられ、新年を祝う爆竹が鳴り響くなど、華やかな雰囲気で盛り上がります。
また、「CENONE(チェノーネ)」と言われるディナーを家族や友人と食べて過ごすことが一般的です。定番料理のレンズ豆には、食べるとお金がたくさん入ってくるという言い伝えが。その他、豚足のソーセージやパン生地にトマトとモッツアレラチーズなどを入れて揚げたパンツェロッティが有名です。
元日はどこのショップもやっていませんが、2日からは通常通り営業するお店も。交通機関の減便はありますが動いていますので、移動手段に困ることはないでしょう。
3位 スペイン
スペインの大晦日は、0時ちょうどに鐘を12回打ち鳴らして新年を祝います。その鐘に合わせて12粒のブドウを食べると幸せになれるという習わしがあり、年末になるとスーパーや屋台にブドウが並びます。
カウントダウンイベントは各地で開催され、マドリッドのプエルタ・デル・ソル広場は例年入場規制がかかるほどの混雑ぶり。参加したい方は早めに会場入りするのがおすすめ。カバと呼ばれるスパークリングワインを片手に、花火や音楽を楽しむことができます。バルセロナのモンジュイックの噴水前で行われるカウントダウンイベントも毎年盛大です。
大晦日から元日にかけては、営業していないショップや観光スポットが多く、交通機関もダイヤを変更して運行しますのでご注意を。
4位 中国
中国では旧正月(春節)を盛大にお祝いするため、12月31日の大晦日は平日とさほど変わりません。ほとんどのショップが営業していますので、観光や買い物を楽しめます。大晦日の夜には、日本と同じように除夜の鐘をつくお寺もあり、上海にある「龍華寺」では参拝客に「年越し麺」を振舞いますので、年越しそばの代わりにいただくのもおすすめです。
また、中国では旧正月を迎える時期(1月~2月頃)までクリスマスの飾りつけがそのままにされますので、華やか雰囲気を楽しめます。旧正月は新暦の年末年始以上に混雑しますので、年末年始は狙い目だと言えるでしょう。
5位 エジプト
ピラミッドや神殿など古代エジプトの遺跡、ナイル川クルーズなど、エジプトでしか見られない光景が味わえます。目立ったカウントダウンイベントはありませんが、外国人観光客が多く利用するホテルなどでは、イベントや特別メニューを用意しているところも。元旦にはピラミッド越しの初日の出を拝めるなど貴重な体験もできます。
大晦日や元日でもほとんどの観光地やショップは営業していますので、お正月のまとまった休みに訪れるのにおすすめです。12月は長袖Tシャツなどが適した過ごしやすい気候ですが、気温が落ち込むこともあるので上着やセーターを持っていくと安心です。
カウントダウン時とはいえ夜の外出には気を付けましょう。阪急交通社では添乗員や現地ガイドが付き、安全面にも気を配ります。
6位 ドイツ
ドイツのブランデンブルグ門では、周辺2kmに渡ってカウントダウンのイベント会場が設置されます。毎年、地元のドイツ人だけでなく、海外から多くの観光客が訪れ、カウントダウンを楽しみます。
ドイツの大晦日の定番としておすすめしたいのが、スプーンにのせた鉛を溶かして、水に注ぎ、その形によって運勢を占うBleigiessen(ブライギーセン)。初詣のおみくじ代わりにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
また、ドイツでは個人で花火を打ち上げることできるのが大晦日と元日のみなので、ここぞとばかりに打ち上げられます。明け方まで花火や爆竹の音が途切れることはありませんので、にぎやかな大晦日を過ごせそうです。
7位 オーストリア
ウィーンでは各所でカウントダウンイベントが開催され、集まった人たちでワルツを踊るなどして大晦日の夜を楽しみます。特に人気なのは市庁舎前広場で、特設ステージでライブが行われたり、年明けの瞬間には打上花火が上がったりと大変な盛り上がりを見せます。
他のヨーロッパ諸国同様に、オーストリアも大晦日の夜に花火や爆竹を打ち鳴らす習慣がありますので、明け方までお祝いムードが続きます。
なお、年末年始にはクリスマスマーケットは終了していますが、ニューイヤーマーケットが開催されています。マーケットでは、縁起ものとされるブタの置物や四葉のクローバーなどが売られています。
8位 ベトナム
ベトナムも中国などと同じく旧正月をお祝いする習慣があるため、12月31日の大晦日はそれほど重要視されていません。昼間は仕事をしている人がほとんどで、夜からお酒を飲んで盛り上がるといった過ごし方が一般的なようです。
ただ、カウントダウンに合わせて打上花火や野外コンサートが行われる会場周辺やホーチミンのメインストリートでは、たくさんの人出があり、道路は大渋滞してしまうことも。タクシーもつかまりにくくなりますが、ベトナムは夜でも半そでで過ごせる暖かい気候ですので、明け方まで屋台で飲み明かすのもおすすめです。
観光地やショップなどは2日から通常営業しており、中には新春セールを行っている店もあります。
9位 フランス
パリのシャンゼリゼ通りでは、大晦日は歩行者天国となり、ヨーロッパで最大級のカウントダウンイベントが行われます。年明けの瞬間には凱旋門にプロジェクションマッピングが投影され、花火が打ち上がり、フランス語での新年のあいさつ「Bonne annee!(ボナネ!)」の声が飛び交います。
また、公共交通機関は終夜運行しており、31日17時~1日12時まで無料で利用できます(一部閉鎖する駅もあります)。
元日はほとんどの観光スポットがクローズしていますが、カフェやレストランは営業しているところもあるようです。
10位 イギリス
イギリスの大晦日と言えば、テムズ川で行われる花火大会。花火鑑賞エリアは有料のチケットが必要ですが、堤防周辺にも人があふれ、周囲はお祭り騒ぎに。テレビ中継も行われますので、混雑が苦手な方はホテルで過ごすのもいいでしょう。
カウントダウンの後は友人とパブなどで飲み明かす若い人が多く、ロンドンの地下鉄は終夜運転を行い、大晦日の23時45分~4時30分の間は無料で利用できます(一部閉鎖する駅もあります)。
元日には30年以上続く「ニュー・イヤーズ・デイ・パレード」が行われ、およそ3時間半に渡ってマーチングバンドやチアリーディングなどを楽しめます。