山形県の酒田観光物産協会(斎藤成徳会長)は1日、4カ国語に対応する観光イヤホンガイドのサービスを始めた。携帯電話を利用し、山居倉庫など酒田市内10カ所の観光スポットの音声ガイドを流す。16日からは同県の山寺、宮城県の松島、岩手県の平泉でも同様のサービスがスタート。各地域のシステムは共通で、周遊客の拡大など相乗効果も期待される。
同協会が始めたこのサービスは、国土交通省の観光ルネサンス事業に採択された「21世紀の北前船『酒田観光ルネサンス』」事業の一環。携帯電話で決められた番号をプッシュすると、観光ガイドを聞くことができる。対応言語は日本語、中国語、英語、韓国語。
機器は販売用と貸し出し用の2種類を準備。イヤホンとミニガイドブックをセットで販売し、観光音声ガイドを提供する。価格は870円。携帯電話がない場合には、携帯型イヤホン、ガイドブックをセットにして無料で貸し出す。試用期間として今月15日までは無料で配布、外国語の利用者は今年度いっぱい無料で利用できる。
外国人団体客が増えていることから、無線タイプも用意した。団体客に子機を配布し、添乗員や引率者が親機を操作すれば、観光スポットごとにガイドが流れる仕組みにした。
松島、平泉などの観光地でも同様のサービスが始まるが、酒田市内で購入、またはレンタルした機器は、他でも利用でき、返却も可能という利点がある。
同協会では「他の観光地と共通のシステムを利用することで誘客効果が相互に広がる。酒田に足を延ばす観光客も増えるのでは」と期待している。
レンタル用の機器