4月から始まるJRグループの大型観光企画「栃木デスティネーションキャンペーン(DC)」を成功させ、DC以降の観光振興に弾みをつけようと、那須塩原市は9日、JR黒磯駅前の割烹石山で「DC総決起大会及びお披露目会」を開いた。観光関係者ら約200人が参加し、気勢を上げた。
栃木DCは19年ぶり。市観光客が中心になって四つの食の企画を用意、観光客にアピールする。市内の旅館・ホテル、飲食店など85施設が参加する。
昨年春のプレDCで実施し観光客の評判も良かった、旅館・ホテルがこだわりの朝食でもてなす「朝食イッピン物語」といちごと牛乳を使ったスイーツを提供する「いちごとみるくフェア」に加え、新たに郷土料理「巻狩鍋」、地酒を飲み比べてもらう「那須塩原地酒物語」の二つの企画を追加した。
市観光局の木下昭彦局長は「那須塩原市の目的と将来に向けての戦略」と題し講演。DCの目的やこれまで取り組んできたことなどを紹介したうえで、「DCは単に3カ月間の誘客を図るものではない。DCをきっかけに観光を通じて地域全体が元気になり、DCを通過点として、(消費者に)『行ってみたい町』『また行きたい町』と思わせることが大事だ」と強調した。
会場には企画の一部がお披露目され、関係者が試飲試食。企画に携わった旅館経営者は「ここまでこぎつけるには苦労もあったが、充実感がある。自慢の味で観光客を迎えたい」と自信をのぞかせた。
冒頭あいさつした君島寛市長は「DCを契機にお越しいただいた旅行者の心をつかみ、また足を運んでもらえるよう、皆さんとともに進めていきたい」と述べた。
県産業労働観光部の永井洋之参事、JR東日本大宮支社の柳沢美香営業部部長、市議会の君島一郎議長が来賓出席し、あいさつ。柳沢氏は「北海道から九州まで県、市の素晴らしいところをしっかりとPRする。那須塩原駅も4月1日(オープン)に向け、改修工事を進めている。DC以後も来ていただけるおもてなしを一緒に作ろう」と呼びかけた。