近畿日本ツーリスト協定旅館ホテル連盟は9、10の両日、会員旅館の女性経営者がおもてなしなどを学ぶ参加型の講座「女性文化講座」を東京都内のホテルで開いた。今年で39回目。59人が参加した。9日にはパネルディスカッションを「外国人のおもてなし」と題して実施。外国人にアピールすべき日本旅館のもてなしや、受け入れに当たって注意すべき点などについて議論を深めた。
冒頭、西野目信雄会長は「いかに海外のお客さまを迎えるかを考える機会にしてほしい」とあいさつ。吉川勝久・KNT社長は「新しい企画が求められる今こそ女性の声が必要」と強調した。
斎藤彰英・国内旅行部長がKNTの取り組みなどを説明したのに続いてパネルディスカッションが実施された。
パネラーで阿蘇の司ビラパークホテル取締役支配人の國米由公江さんは、外客受け入れに取り組む旅館の立場から「館内では日本語と英語に加え、記号による表示、案内などを行っている。細かい情報提供が言葉の問題を解決する」と説明。コーディネーター役の堀泰則・近旅連インバウンド委員長は言葉の問題に加え大浴場の使い方などの文化の違いも日本人客とのトラブルを招きやすいことを指摘。「入浴方法を書いたカードを渡すと良いだろう」とアドバイスした。
外国人誘致に携わる栗山千三・国際旅行事業本部カンパニー長は「部屋出しの食事や布団を食事中に用意するサービスは、世界中どの宿泊施設でも受けられない素晴らしいサービス。案内する外国人に感激される」と話し、日本旅館のおもてなしは世界にアピールできると強調した。
パネルディスカッションの模様