近畿日本ツーリスト個人旅行の岡本邦夫社長は2月25日、来年度1年間で25日間、千人規模の社員研修を実施することを明らかにした。同社によると、これほどの大型研修は、近年では例がない。
同日、都内で行われた同社海外旅行交流コンベンションの会場あいさつで語ったもので、計画では、店舗の社員を中心に下見旅行として国内外各地に派遣する。理由について岡本社長は「店舗の社員よりお客さまの方がネットなどで調べて多くの情報を持っていることがある。社員は現地に出向いて“風”を感じることが大切だ」と述べ、現地を実際に見ることが接客の質や企画力の向上に役立つと強調した。
さらに、クラブツーリズムとの経営統合で、財務状況に余裕ができたことが大型研修実現につながったことを明らかにした。店舗配属社員が研修で不在の時は、内勤の社員が店舗へ応援に出向くことになるという。
岡本社長は、大型研修を来年度のみの単年度事業とせず、その後も継続する意向を示した。
近畿日本ツーリストの小川亘社長も、人員規模は近ツー個人より小さいものの、研修費用を計上し、その予算規模を「2億円から3億円」にしたことを明らかにした。