JAグループで金融業務を行う長野県信用農業協同組合連合会(長野県信連)は10月27、28日、同県上田市とその周辺へ「農業体験モニタリングツアー」を行う。インバウンド旅行を企画する国内の旅行会社の外国人社員らが対象。観光と農業を融合させた施策で訪日外国人らを呼び込み、地域活性化を図る狙い。同信連によると、金融機関が同様のツアーを行うのは珍しい。
系列の農協観光、JA信州うえだの協力で行う。テーマは「食農を核とした新たなグリーンツーリズムの展開」。農業体験や、採れたての農産物を使った料理体験、旅館での宿泊体験を盛り込み、地域の観光と食の魅力をアピール。誘客とともに農産物の消費拡大にもつなげる。
JA信州うえだの観光農園「塩田東山観光農園」や農産物直売所「マルシェ国分」、ワイナリー「ヴィラデストワイナリー」、チーズ工房「アトリエ・ド・フロマージュ」を訪問。
別所温泉「上松屋旅館」に宿泊するほか、同温泉のパワースポットで早朝ヨガ体験を行う。しなの鉄道の観光列車「ろくもん」にも体験乗車する。
参加対象は、インバウンド向けツアーで実績のある旅行会社、ランドオペレーターで商品造成を担当する、アジアを中心とした外国人社員ら4人。
長野県信連は農業関係者ほか、旅館・ホテルなど観光関係者にも融資している。ツアーを企画した小林千春・法人相談室長は「今後、県内の他の地区でもツアーを手掛けたい」としている。