2回目となる「観光立国教育全国大会」が8月22日、神戸市の神戸芸術センターで開催された。主催は同大会実行委員会(大会会長・舩山龍二日本ツーリズム産業団体連合会〈TIJ〉会長)。後援は観光庁、総務省、経済産業省、文部科学省、農林水産省のほか、日本旅行業協会、全国旅行業協会、日本観光協会、日本交通公社、TIJなど。大会には教諭や観光関係者ら約600人が参加した。
大会は小中学校を対象とした観光立国教育の全国的な推進と、観光立国教育を進める教師と観光関係者との交流が目的。テーマは「郷土を愛する心を育てる観光立国教育」。
大会では、観光をテーマに地域学習を実践している教師を表彰する「観光立国教育賞」、動画により地域の観光を子どもたちがアピールする「子ども観光PR映像大賞」の表彰と実践発表が行われた。
観光立国教育賞(実践論文)への応募総数は530本。今年からは地域づくりの観点から総務大臣賞が新たに設けられた。子ども観光PR映像大賞への応募総数は632作品だった。
観光立国教育賞のうち、総務大臣賞には静岡市立玉川小学校の山本新一教諭、観光庁長官賞には福井県越前市立吉野小学校の上本信弘教諭が選ばれた。子ども観光PR映像大賞には、栃木県日光市立落合中学校の岩井敏行教諭が選ばれた。
休憩をはさんで「観光立国教育をすべての学校で」をテーマに、パネルディスカッションが行われた。パネリストは、和田幸一・観光庁観光資源課長、向山洋一・TOSS(教育技術法則化運動)代表、寺西達弥・日本政府観光局理事、柴田耕介・日本旅行業協会理事長。モデレーターは舩山会長が務めた。
パネルディスカッションでは、観光教育が郷土愛や増加する外国人観光客を迎える心を育むことのほか、教諭側にもやりがいを感じることができる授業であることなどを指摘する意見が出た。
後半は、観光立国教育模擬授業が行われ、開催地である兵庫県から淡路、播磨、但馬などの模擬授業が行われた。
次回大会は来年の夏に横浜で開催する予定。
観光立国教育賞などの表彰