観光庁、宿泊施設のバリアフリー化で補助金


 観光庁は3月28日、旅館やホテルの施設のバリアフリー化を推進する「宿泊施設バリアフリー化促進事業」で、補助金交付先の募集を開始した。補助上限を100万円に設定した必要最低限の「緊急改修」と、2分の1補助(上限500万円)が受けられる「大規模改修」の2種。公募期間は5月9日まで。

 高齢者や障害者を含めた訪日外国人旅行者が災害時の避難場所などとして旅館・ホテルを利用することを想定し、施設のバリアフリー化を促進する。東京五輪・パラリンピックの会場周辺の宿泊施設を優先的に支援するが、会場周辺以外の宿泊施設も申請は可能。

 補助金の交付を希望する宿泊事業者は、「宿泊施設バリアフリー化促進事業計画」を策定し、国土交通相の認定を受ける必要がある。事業計画には、バリアフリー化に関する整備状況や整備目標、訪日外国人宿泊者数の現状などを盛り込む。認定件数は未定だが、6月中をめどに認定の可否を決定する予定。

 客室について躯体工事などを伴わない「緊急改修」でバリアフリー化を促進する場合は、100万円を上限に補助。共用部の改修や客室の統合といった躯体工事などを伴う「大規模改修」でバリアフリー化を促進する場合は、費用の2分の1(上限500万円)を補助する。

 補助の対象事業となる事例は、手すりやスロープ(傾斜路)の整備、出入口・廊下の拡幅、エレベーター・段差解消用昇降機の設置、車いす利用者が使いやすいトイレや浴槽への改修、視覚障害者誘導用ブロックの敷設、点字や音声による案内表示の設置など。

 観光庁のホームページに公募要領、申請書などを掲載している。

 
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