群馬県旅館ホテル生活衛生同業組合(市川捷次理事長)は1日、宿泊施設の新しい登録制度「ぐんま安心安全のお宿登録制度」を創設した。宿泊客を受け入れるに当たり、衛生面や安全面で一定の基準をクリアした施設を第三者が審査、合格した施設に登録証を交付する。組合では利用客が宿選びをする際の利便性の向上や、施設内での事故防止、県全体の観光振興に貢献できるとしている。
登録となる条件は、安心安全のための必要最低限の5項目をクリアしていること。衛生面では「食品衛生法に基づく食品衛生責任者の設置と従事者等の衛生管理」「旅館業法に基づく浴槽水の衛生管理」、安全面では「消防法への適合(施設・設備の適合、定期点検報告の適正な実施など)」「建築基準法に基づく建築物の定期報告」。また安心面として、「損害賠償の実施と確保(損害賠償保険の加入)」を条件としている。
さらに、「安全安心、衛生、健康、福祉、環境、地域振興等に配慮した一歩上の取り組み項目」として、13項目を設定(別項)。1項目をクリアすると5点が加算され(「群馬県食品自主衛生管理—」のみ10点)、15点以上で合格となる。
登録を希望する宿泊施設は、まず関係書類を県旅組の支部(非組合員は県観光物産国際協会)に提出。組合が指定の審査機関に推薦し、審査機関で合否を判定。合格した施設に県旅組(または県観光物産国際協会)から登録証が交付される。
登録の有効期間は3年間で、再登録を希望する場合は、再度の登録申請が必要。また登録施設は登録の条件となった取り組み項目の履行状況を毎年確認、報告する必要がある。
〈一歩上の取り組み項目〉
施設にAEDを設置している▽温泉アドバイザーの資格を有する職員が配置されている▽群馬県暴力団排除条例の趣旨を順守し、協力施設となっている▽群馬県食品自主衛生管理認証制度の認証を取得している▽県食品衛生協会長表彰を受賞している▽群馬県禁煙施設認定制度の「禁煙認定施設」に認定されている▽「元気県ぐんま21協力店」の認定を受けている▽人にやさしい福祉のまちづくり条例の適合を受けている▽シルバースター登録制度の登録を受けている▽群馬県育児いきいき参加企業に認定されている▽環境GS(ぐんま・スタンダード)認定施設である▽ぐんま地産地消推進店に認定されている▽ぐんま食育応援企業として登録している
合格した施設に交付される登録証