経済産業省は、温泉などの場所を示す案内用図記号(ピクトグラム)を外国人にも分かりやすくするため、改定に着手する方針だ。慣れ親しんだ温泉マークも変わる可能性がある。
2020年の東京五輪・パラリンピック(東京オリパラ)では訪日外客増が見込まれている。現在のピクトグラムの中には外国人の誤解を招きかねないものがあるとして、見直すことにした。
ピクトグラムは現在、日本工業規格(JIS)で約140種類が規定されている。例えば、温泉マークは湯気が立ち上っているのが一般的だが、外国人にはホットプレートに乗った温かい料理の湯気と映り、料理店と勘違いされることがあるという。国際標準化機構(ISO)の定めるデザインには入浴する人が描かれており、同省ではISOに準拠したデザインとする意向だ。
7日に開催するJIS原案作成委員会で審議を開始する。140種類のうち、70種類を変更するほか、新しいピクトグラムも追加する。温泉マークのほか、宗教上の祈りをささげるための「祈祷室」や、海外発行カードATMや無線LANなどが候補に挙がっている。