福田改造内閣が2日発足した。国土交通相(観光立国担当)には谷垣禎一政調会長、経済産業相には二階俊博総務会長が就き、党役員から重要閣僚に横滑りした。福田内閣の改造は昨年9月の発足後初めてで、17人中13人が入れ替わった。これに先立ち行われた自民党役員人事では細田博之幹事長代理(観議連会長)が再任された。
改造内閣の課題は原油価格高騰などによる物価高と景気減速への対応とされ、福田康夫首相は総合的な景気対策を打ち出す構えだ。与謝野馨経済財政担当相は首相の意向を受け、関係閣僚と協力し、お盆前には対策の骨格を作りたい考えを示している。
一方、経済閣僚の1人である二階経産相は2日の閣議後の会見で、中小企業などの原油高対策で「補正予算も念頭に対応する」と表明しており、経産マターをどこまで景気対策に盛り込めるか、手腕が注目される。
二階氏は05年10月の第3次小泉改造内閣で経産相に就任しており、再登板となる。経産相時代、本紙のインタビューに応じ、「サービス産業を支援することは経産省の政策の大きな柱の1つ。観光産業はまさにサービス産業の最たるもの。その観点から省としても観光を真正面から見据える」と述べ、観光振興への情熱を語っている。
二階 俊博氏(にかい・としひろ)
衆院和歌山3区、当選8回。二階派。運輸相、経産相、党総務会長など歴任。中大法卒、69歳。
細田 博之氏(ほそだ・ひろゆき)
衆院島根1区、当選6回。町村派。内閣官房長官、党経理局長、党幹事長代理など歴任。東大法卒、64歳。